初日特選を制したのは野田源一 ~福井競輪場~

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野田源一
上昇気流に乗って地元の久留米記念へ
まくりの切れ味が復活

 福井と松山の同時日程でのリレーG3が、6月10日に幕を開けた。先陣を切った福井競輪場での「第1回大阪・関西万博協賛競輪(G3)」の初日メイン、特選を制したのは野田源一(福岡・81期)。“孤高”の単騎ではなかったものの、十八番のまくりでラインの島田竜二とワンツーを決めて調子の良さをアピールした。5月京王閣ダービーでは736着と精彩を欠いたが、続く広島を513着、そして前回の岸和田では211着で昨年6月の小倉以来となる優勝を飾った。
 「自分でしっかりと切ってと。そしたら山田(諒)が来るでしょうし。高久保(雄介)とモガき合いになるかと思ったら、(高久保が)簡単に(主導権を取った)。菊地(圭尚)が追い上げてくれたんで、小原(太樹)に合わされても、もう行くしかないなっていう感じでした」
 前回、岸和田のV奪取は、今シリーズの初日にも激突した柴崎淳のインからの番手まくりに踏み勝ってのもの。ダービーとは別人のような伸びだった。
 「調子は変わってないんですよね。ただ、去年の(9月)共同通信社杯の落車で自転車が壊れて、そこからずっと違う自転車にまたがっていた。頼んでいた自転車がなかなかできなくて、(前々回の)広島から共同通信社杯と同じ新車がやっと届いた。共同通信社杯の時は110点近くまであったんで、この自転車なら、またそこまで上げられると思います」
 ガラリ一変の理由を野田が、こう打ち明ける。現在の競走得点は107点強。まだ上げ止まりではない。
 「このあと久留米記念もあるんで、そこがモチベショーンにもなってます。(2日目の)二次予選は思わぬ番組でした。もうちょっと先行屋がいればっていうのもあるけど、地元(近畿勢)のことを考えると、こうなりますよね」
 この福井G3のあとは、6月26日からの待望の地元、久留米記念。弾みをつけるためにも、ここは大事なシリーズになる。2日目の二次予選9レースは、例によって同地区の成松春樹を使うことなく自力を表明した。岡崎智哉が先頭を務める近畿ラインは強力だが、野田の初日特選に続く“もう一丁”があっていい。

竹内祥郎記者

2021年6月10日 19時10分

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