土生敦弘がS級に特進 ~奈良競輪場~

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土生敦弘
持ち味全開で3日間圧勝

 8月3日に開催された奈良FIIモーニング最終日第12レース・A級決勝で土生敦弘(大阪・117期)が完全優勝を果たした。これで土生は、7月向日町FIIミッドナイト、同月松山FIIナイターに続く3場所連続の完全優勝で、8月4日付けでS級2班への特別昇級を決めた。3場所連続完全優勝でのS級特別昇級は6月16日に開催された佐世保FIIナイター決勝で決めた松本秀之介(熊本・117期)以来となる。

 初日特選、準決勝と後続を大きく引き離すまくりで圧勝してきて迎えた決勝は、同じく連勝で勝ち上がってきた同郷同期の仲野結音の番手回り。青板バックから小川祐司(愛媛・96期)を突っ張って主導権を譲らなかった仲野の気持ちに応える2コーナー番手まくりで、踏ん張って2着に逃げ粘った仲野に7車身の差を付ける危なげない勝利だった。

 デビューから僅か1年余りですでに12名がS級。6月松山ナイターでは早くも町田太我(広島)がGIII初優勝を果たし、10日から行われるいわき平オールスターには4名が出場する超ハイレベルな117期勢。土生も5月小倉でのルーキーシリーズから決勝に乗って注目を集め、本格デビュー後も順調に出世街道を歩んできた。昨年12月の最初のS級特別昇級のチャンスは逃して20年内にS級戦士となる目標は果たせなかったものの、“スピードだけでは通用しないのがわかった。切り替えて自分のレースをしていく”と以後はより積極的なレースで一層の脚力アップに励んできた。一番のセールスポイントである強烈なダッシュを生かした積極策でS級でも旋風を巻き起こせるか今後の走りはさらに注目される。

権田浩一記者

2021年8月4日 15時47分

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