吉田有希がS級一番乗り!! ~宇都宮競輪場~

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吉田有希
117期の山口拳矢と同様にA級を負けなしで通過

 7月に本格デビューを果たした119回生から早くもS級戦士が誕生した。119期でS級一番乗りを達成したのは吉田有希(茨城)。7月取手FII、伊東FIIミッドナイト、8月川崎FIIミッドナイトと負けなしでチャレンジを卒業すると、1、2班戦に上がっても連勝街道は止まらず、8月富山FI、9月FIIモーニングを連続完全優勝し、続く宇都宮FIも完全優勝して9月21日付けでS級2班へと特別昇級となった。

 宇都宮の決勝は吉田を含めて単騎が3人という超細切れ戦。他の6選手から包囲網を敷かれて7番手に下げさせられた上に、秋本耀太郎(栃木・117期)の先行に対し、2番手の中釜章成(大阪・113期)以下は大きく車間が空いた状態で最終ホームを通過。しかも、中釜マークの中澤央治(大阪・59期)が中釜に離れていく絶体絶命の状況に。隊列が大きくバラける中、吉田が仕掛けたのはバックから。直線に入っても先まくりの中釜までは遠く特別昇級は無理かと思われたが、そこから一気に加速し、終わってみれば上がりタイム13秒6と一人だけ次元の違うハイスピードで中釜を捕らえていた。

 前日に特別昇級を決めた佐々木眞也(神奈川・117期)と同様に、吉田は競輪ファミリーの一員。師匠でもある拓矢(107期)、昌司(111期)の兄2人を追って競輪界入りを果たした。養成所時代から第3回記録会でゴールデンキャップを獲得するなど非凡な才能は示していたが、ルーキーシリーズからスケールの大きい先行勝負で猛アピールし、その勢いのまま関東を代表する機動型となったと拓矢の待つS級の舞台へと駆け上がった。

権田浩一記者

2021年9月20日 21時49分

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