木村皆斗がS級に特進 ~佐世保ナイター~

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木村皆斗
A級では2着が1回あった以外、白星を並べてS級に復帰

 2月27日に開催最終日が行われた佐世保FIナイターの第11レース・A級決勝に出走した木村皆斗(茨城・119期)が、堂々の先行逃げ切りで優勝を果たした。これで木村は1月岐阜FIIミッドナイト、2月大宮FIに続き3場所連続での完全優勝を達成して2月28日付けでS級2班への特別昇班を決めた。

 佐世保の決勝は矢部駿人(岡山・121期)、宗崎世連(高知・100期)を先導役とするラインとの3分戦。前受けの木村を、宗崎が後方から押さえに行くも木村は突っ張って出させない。宗崎は6番手に戻り、4番手の矢部は動かず元の隊形で一本棒となって打鐘を通過。矢部も宗崎も仕掛けないのを見て木村はそのまま腹をくくって先行勝負に出る。最終1センターから矢部が良いスピードでまくって来るが、木村の番手を回っていた寺沼将彦(東京・111期)が懸命のブロック。それを乗り越えた矢部は3コーナーで木村に並び掛けてくるが、踏み直した木村は矢部を振り切り、寺沼を制して番手に降りてきていた吉永好宏(広島・80期)の追撃も振り切った。

 「並び順通りに出られればなと思っていたんですけど。その後がもう自分が行くしかない展開になったので腹くくってそこは行きました。(先行は)想定内というか、やるしかない状態だったんでやっただけです。(宗崎を突っ張って)自分もある程度スピードに乗っけていたので、この後、自分のできる仕事と言ったらこのままスピードを上げていって、番手の寺沼さんと3番手の柏木(伸介・静岡・84期)さんに後ろの事は任せてって事しか考えていませんでした。(まくってきた矢部に並び掛けられたのを合わせ切ったが)寺沼さんにある程度スピードを殺していただいていたんで、本当に僕一人じゃない優勝でした。(プレッシャーの掛かるレースで逃げて勝てたのは大きいが)前回特昇を懸けて走ったときは決勝で後ろで構えてしまって結果負けてしまっているので。そもそも自分は特昇できるような選手でもないので、そこはもう自分の競走をしようと思っていました。この流れでS級でも自分の競走をしたいと思います」

 A級は僅か4場所走っただけでS級へ返り咲き。そもそも木村は24年4月に誘導員早期追い抜きで1着失格したペナルティーの影響で降級しただけでS級で通用していた機動力の持ち主。養成所時代には2回のゴールデンキャップ獲得の実績があり、ダッシュ、地脚ともに兼ね備えたオールラウンダーとして将来を嘱望されてきた。S級の舞台に戻ってまたここからトップを目指す戦いが始まる。

権田浩一記者

2025年2月27日 21時15分

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