• 広島競輪場開設63周年記念ひろしまピースカップ12/19〜12/22

後記 GⅢ 広島 12/19 レインボーカップ A級ファイナル

畑段嵐が今年15V目で特進

畑段嵐士

畑段嵐士

 冷静な判断と抜群のレースセンスでA級最強決定戦を見事制した2畑段嵐士選手。初のS級ではどんな走りを見せるのか、すでに注目が集まっている。

 単騎の選手がお互いに警戒し合い、動き出しは遅かったが、その分、ラスト1周は各車で激しい力のぶつかり合いに。最後は「勝負強さ」で1番の畑段が直線で強襲。優勝を手にした。
 「展開が厳しかったので焦りましたね。西本さんが久米君に迫っているのが見えたので、西本さんを抜けば優勝かと思いました。これまで4回(特進に)失敗している人はいないと思うけど、勝ててよかったです」
 今年15回目の優勝でようやくS級に特進。最後の最後にA級最強の称号を手にし、また新たな挑戦へ旅立つ。
 「練習では以前より強くなっていて、結果も出たので自信になりました。今後は練習でのタイムをもっと上げていきたい。A級は脚で勝ってたけど、S級に上がってからは走ってみないと分からないけど、相手とか見たりして、どの戦法が1番いいか考えて、ラインで決まるように頑張ります」
 久米はゴール寸前で交わされ準優勝。「弱い。悔しいです」と唇をかむ。
 「北日本でも近畿でもいいからどちらかの後ろと思ってました。両方前に行ってしまったけど、近畿の後ろになったので。予想通り近畿の順番が回ってきたし、1コーナーから理想の展開になった。バックで勢いをもらって、イメージ通りいったけど。やり切っての結果だから仕方ない。でもやっぱり悔しいですね」
 単騎勝負の西本は、久米を追う展開から3着に。ここまでがS級特進。
 「外を踏まされてキツかった。もっとモガき合う展開になると思ってたけど。最近は感じが良かったけど、今回も調子が良かったし踏んだ感触が良かったので。今後はS級に定着したい」
 橋本はホームから合わせて主導権を握ったが、力負けの6着に。
 「単騎の人を受けてからカマシ狙いだったけど、初手であの並びでは早めには来ないですよね。ホームで中井君が見えたから踏んだけど、あの上を行かれては。力不足でした」
 唯一来期A級の本郷は、思い切って先頭に出たが…。シンガリ負けに終わり特進ならず。
 「まさかあんな展開になるとは。1回出て飛び付こうと思ってたけど。中途半端に終わってしまいました」
 中井も「橋本さんが前だったから突っ張られたらと思うと動けなかったし、本郷さが来てからもどうしようとためらって中途半端になってしまった。自分でレースを動かしてないし反省点だらけです」と肩を落とした。

Race Playback

レース経過

誘導員 : 塩川真一郎

 橋本―真船―小橋の北日本勢が前団。中井―畑段、久米、本郷、岡本、西本で周回を重ねる。
 赤板を迎えても動きは見られず、2角で岡本がインから中団まで進出する。打鐘を通過し、今度は本郷が単騎でカマして出る。
 本郷後位にいた橋本は最終ホーム手前から巻き返した中井に合わせて踏む。本郷をとらえた橋本と中井で踏み合い。2角からまくった久米、西本がそこに襲い掛かる。中井は不発で畑段が外を踏んで直線へ。
 まくりで前団を飲み込んだ久米を、ゴール寸前で畑段がとらえてV。

ページトップへ