• 取手競輪場開設67周年記念水戸黄門賞6/3〜6/6

後記 GⅢ 取手 06/03 レインボーカップ A級ファイナル

元砂勇が混戦に断

元砂勇雪

元砂勇雪

 A級屈指の機動型がそろう中、単騎の1元砂勇雪選手が7番手から力強くまくってV。競走得点トップの実力をきっちり示し、優勝賞金112万円を獲得した。

 S級特進をかけた注目の一戦。激戦を制したのは元砂だった。残り2周の赤板からハイピッチで流れる中でのまくり合戦。最後は力でねじ伏せた。
 「ペースがずっと早かったので、前の様子を見ながらという感じでした。佐伯君が仕掛けて、小野さんがどうするかを見てから踏みました。前まで遠かったけど、なんとか勝てました。こういうところでしっかり勝てないとS級に上がっても勝てないですからね」
 これで8場所連続のV。A級最強の称号を手に入れて、ひと足早くS級返り咲き。ファンの注目度は増すばかりだ。勢いそのままにS級戦も突っ走る。
 「(三谷)竜生さんがダービーを獲って、奈良の若手は盛り上がってますからね。自分は乗り遅れている感じがあったけど、その流れに乗っていけるように。この優勝で来年のダービー(出場)も近づいたと思うし、S級でしっかり活躍できるように頑張ります」
 単騎の大矢が元砂に続く形から迫って2着。勝負駆けに成功して、初のS級入りを決めた。
 「運がよかったです。打鐘で8番手になってヤバイと思ったんですけどね。前が元砂君だったので、たぶん仕掛けてくれるだろうと。勢いをもらって、最後はしっかり踏めました。本当にラッキーでした。S級はもっとレベルアップしないと通用しない。喜んでいる暇はないですね。しっかり力をつけていきます」
 北日本勢は別線勝負となったが、番手まくりの引地を追った阿部が3着で確定板に上がった。
 「狙っていたとおりの形になりました。優勝するには絶好の展開だったんですけど、あとは脚力ですね。力の差がありました」
 5番手からまくった佐伯は4着まで。
 「前を取って引いて、緩んだところで行くつもりでしたが、打鐘から目いっぱい踏まれて厳しかったです。それでも仕掛けたけど、簡単に合わされました。何もしてない感じなので、悔しさはそこまでないです。前回福井で3連勝しているし、この後に6連勝すれば特進できるので頑張ります」
 番手まくりの引地は5着の結果に肩を落とした。
 「本当に情けないです。あれだけ高木君に行ってもらったのに恥ずかしいですね。理想の展開でしたけど、出切った時点で脚にきてました。でも、出ないと(別線に)行かれてしまうので。もう最後は脚が残っていなかった。力不足です」

Race Playback

レース経過

誘導員 : 堀内昇

 初手は佐伯―小野、元砂、大矢、高木―引地、阿部―井上、横関で周回を重ねる。
 阿部が青板の2センターから上昇して前に出る。その上を高木が押さえ打鐘で主導権。受けた阿部が3番手で、佐伯が5番手。それぞれ単騎の元砂、大矢、横関の順で最終ホームを一本棒で通過する。すると、番手の引地が二角から発進。すぐさま佐伯も仕掛けるが引地を捕らえられない。この様子を後方で見ていた元砂は、バックから大外を踏み上げる。ジワジワと前団に迫ると、直線で強襲し激戦を制した。元砂を追った大矢が2着。引地に続いた阿部が、直線で追い込んで3着に入る。

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