• 伊東競輪場開設68周年記念椿賞争奪戦12/13〜12/16

後記 GⅢ 伊東 12/13

ラインの力で圧倒

渡辺雄太

渡辺雄太

 逃げた郡司浩平選手マークから、番手まくりでチャンスをモノにした渡邉雄太選手が地元記念を制覇。

 無傷の3連勝で優出。シリーズでのデキが際立っていた郡司の男気が、勝負を決めた。南関4車が出切った時点で、もう別線になす術はなかった。
 「ピッタリ付いていないと離れそうだった。理想の展開でした」
 郡司が別線の動向を確認すると、そこからグングンと加速する。吉田は立ち遅れ、5番手を確保した鈴木が最終1角から反撃に出た。
 「パッと見たら(鈴木)竜士さんが来てたんで、振りながら出ていった感じです。(番手から出て行くのが)ちょっと遅かったかなと思ったけどセーフでした」
 渡邉が鈴木に合わせて、最終2角で自力にシフトチェンジ。記念初Vの時と同じように番手まくりだったが、簗田一との2車だった名古屋と違い、後ろには心強い先輩2人がいた。
 「ラインのおかげですね。(グレードレースでは)まだ自力じゃ本命は背負えない感じがある。でも、次は自力で勝負したい」
 初の番手回りでチャンスをモノにした名古屋に次いで、2度目の記念制覇も番手まくり。ラインの力を地元Vに結実させたワンダーボーイは、これからも気負うことなく南関地区を引っ張っていく。
 「(郡司)浩平ですよね」と、開口一番、郡司を称えたのは2着の岡村。初日特選、2日目優秀ともに郡司とワンツー。シリーズ3度目のセットになった決勝は、3番手を固めて4走すべてが2着。
 「浩平が自分の役割をしっかりやってくれた。(鈴木のまくりが横まで来たけど)大丈夫だっていうのがあって、落ち着いてはいた」
 5番手からまくった鈴木は、岡村のブロックで失速。南関勢の牙城を崩すことはできなかった。
 「緩んだんで仕掛けたけど、(渡邉)雄太もサラ脚だったからキツかった。悔しいですけど…」
 昨年の川崎記念で渡邉の番手から優勝をつかんだ郡司が、今度は渡邉の地元で抜かりなく主導権。迷いなく駆けた。
 「出てからは(別線に)来られないように、徐々に上げていった。残りの1周の前の4コーナーですね、あそこは気をつけていました。ワッキー(脇本雄太)だったら、あれでも逃げ粘れるんでしょうね。だけど、まだ自分にはそれだけの力がない」

Race Playback

レース展開1

レース経過

誘導員 : 望月永悟

 号砲で東口、吉田が飛び出して、吉田-東口-神田が前受け。以下は鈴木-三谷-郡司-渡邉-岡村-和田の並びで周回を重ねる。 青板周回から鈴木がしきりに後方に目をやると、1センターから郡司が踏み上げて一気に先頭へ。合わせて踏んだ鈴木が中団を確保し、吉田はやや離れた7番手に。郡司は赤板ホームから徐々にペースアップすると、打鐘から全開で飛ばす。番手で波を作った渡邉は1コーナーからまくって来た鈴木に合わせて2コーナーから番手まくり。鈴木にからまれながらも岡村、さらに和田が続くとバックまくりの吉田は外で浮いた鈴木を越えられない。郡司の気持ちに応えた渡邉が押し切って5月名古屋に次ぐ2度目の記念優勝。岡村、和田と南関勢で上位を独占した。

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