松浦悠士が2度目の記念V
今年は全日本選抜、ウィナーズカップ、ダービーと全ての特別競輪で優出し、競輪界の最前線で戦っている松浦悠士。今回は昨年12月の地元広島以来、2度目の記念優勝を飾った。
「自分の力で獲れたのがうれしい」
広島は三谷竜生の先行を交わしての優勝だったが、今回は中四国ラインの先頭を務めた。
「ラインの4番手までを固めてくれて、4人で4着までを独占できて良かったです。感謝しかない」
野口裕史の番手が初手から競り合いになり、激しくもつれた前団を最終2コーナーから一気にまくり切った。
「レースは前受けで作って行こうと思っていました。(野口が)早く来れば出させて4番手だし、遅ければ飛び付きで。自分が仕掛けた時は、村上さんの余力が怖かったんですけど、村上さんを越えれた時にラインで決まったなって思いました。新ルールの中でも、しっかりレースが出来たので次につながると思います」
次走は今年3個目のGI、高松宮記念杯だ。
「今回はラインを固めてくれた3人のお陰。宮杯ではある程度、前の選手がいると思うし、番手の時はしっかりサポートしていきたいですね。チャンスが来た時に、しっかりモノに出来るように準備したいです」
目指すは年末のグランプリ。着実に前進している松浦が、目標を達成する日もそう遠くない。
松浦に詰め寄った岩津裕介だったが、交わせず2着でゴールした。
「もう全部、(松浦に)任せてました。前が単独になって、そこを上手くエアポケットに入りながら行きましたね。ラインで決まって良かったです」
中四国ライン3番手の小倉竜二が3着で確定板を独占した。
「(別線が)競りだったし、決まるかなって思ってました。ああいう形になりますよね。松浦は最後にかかっていった感じ。早めなら岩津の優勝でしたね」
果敢に主導権を握った野口裕史は、中四国勢4人に飲み込まれて5着に敗れた。
「難しかったですね。ジャンをめがけて行ったんですけど、松浦君が早く押さえてきて、突っ張りもあるのかなって早めに行きました。後ろは分からなかった。ジャン、ホームでカマされるかと思って踏み続けたんで、バックで売り切れた感じです」
和田健太郎から野口の番手を奪取した村上博幸だったが、最後は力尽きて離れてしまった。
「前々に動くことも考えたけど、いいイメージがわかなかった。8番手に置かれるリスクを考えて、番手ジカで勝負しました。力は出し切ったので。でも、結果的に先行選手に離れてますからね。最低でも先行選手の後ろを取り切ってゴールしたかったです」
一度は野口との連結を外すも、再び追い上げた和田健太郎。しかし、村上の再三のブロックに屈した。
「競られた以上は外からって思っていました。野口には、自分の持つ距離で良いって言っていたんですけど、野口の気持ちがすごかったです。頼もしい後輩です。自分は最低限やることをやったので、(村上)博幸さんクラスに勝つにはまだまだですね」