• 取手競輪場開設67周年記念水戸黄門賞6/3〜6/6

インサイドレポート・シリーズ総評

後記 GⅢ 取手 06/03

 今期、茨城在籍のS級選手は、S班の武田豊をはじめ27人(1班は12人)。全体のレベルが底上げされていることは疑いようがなく、いまや地元記念に出場すること自体が狭き門になっている。

伊早坂駿一

伊早坂駿一

山岸佳太

山岸佳太

 そのなかで今シリーズが初めての地元記念だったのは、伊早坂駿、横山尚、山岸佳、吉田拓の4人。一次予選は薄氷を踏む思いでクリアした伊早坂だったが、2日目以降は嘱望されるポテンシャルで存在感を見せた。

 「準決は後ろがワンツーで決まってくれたけど、自分がもっとステップアップしないと。脚の状態も良かったし、地元なんで気合を入れてきた。でも、最終日とかも完全に力負け。もっと粘れるようにならないと」

 直前の追加配分のハンデもあった横山は、4811着。二次予選敗退のフラストレーションを力に変え、ファンに応えた。

 「二次予選で負けて本当に悔しかった。先行選手、自力選手としてホームで叩かれて見せ場を作れなかったのは今後の課題です。武田さんにもアドバイスをいただいた。あそこで突っ張れるかどうかは、すごい努力と練習量をこなして克服していくしかない」

 芦澤大との二次予選を悔やんだ山岸は、落車直後の地元シリーズ。1次予選を逃げ切ったが、伸びしろはまだまだある。

 「二次予選はしっかり駆けていれば、3着には残れた。新山(響)とかと話して、いろいろわかったこともある。ニュートラルでのスピードをもっと上げていかないと」

 ダービーの落車で左鎖骨のはく離骨折を負った吉田は、復帰2場所目の地元記念で新車を投入した。決勝は反撃のタイミングを逸してシンガリを喫したが、シリーズを通しての動きは上々だった。

 「2日目は久しぶりにちゃんとした先行をしたんでキツかった。ちょっとバタついた感じもあったんで、もっとうまく回していきたい。(新しい)フレームは硬い感じだけど、流れるんであとは自分の脚ですね」

 痛み止めを飲みながらも、及第点以上の走りを披露した吉田の高松宮記念杯に期待したい。

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