ピックアップ GⅠ 岸和田 06/13
暗雲垂れ込める落車からのスタートとなった古性優作が、「落車して日に日に悪くなっている」との長丁場の6日間シリーズを乗り越えて、地元で最高のフィナーレを飾った。別線にとっては予想だにしなかった脇本雄太の突っ張りに、結果的に別線は沈黙。あらためて近畿勢の壁を高さを他地区は感じたに違いない。
今年2月の全日本選抜がG1デビューとなった北井佑季は、通算3度目のG1出場で2勝をマークして3連対。眞杉匠との顔合わせになった二次予選では衝撃の逃走劇を披露したが、準決では新山響平にしてやられてシンガリに沈んだ。
「勝ち上がって行くにつれて、自力も追い込みも自在もみんな脚があるし賢い。学ぶことが多い5走でした。G1は3回目で準決にいけたのが、これで2回目。結果的にはそこまでしかいけてないし、勝ち切れていない。今回は決勝にいきたいと思っていたけど、優勝を目指すくらいの強い気持ちがないといけないんだと思う。いろんなことを学んで、そこにたどり着かないと」
着の成績以上にインパクトを残した渡邉一成。3走目以降はすべて積極策で、最終日は突っ張り先行から犬伏湧也を不発に追いやった。一次予選2でワンツーを決めた佐藤慎太郎には、「いいころの(渡邉)一成のスピード感が戻ってきている」と評価を得たが、自身は慎重な姿勢を崩さない。
「連日、動けているし、悪くない。でも、まだまだですね。昨日(4日目)が悔やまれるけど、勢いだけじゃどうしようもなかった。長い距離を踏むっていう、地の力が出る展開だった。まだ、調子良さげにごまかしているだけなんで。(本当の意味での絶好調は)長いスパンで練習をしていかないと」
5走目となる最終日のまくりで白星を挙げた伊藤旭は、3月のウィナーズカップ、5月の日本選手権に続いて、ビッグ3勝目。ゲリラ戦も苦にしない伊藤だけに“単騎”の時は注意したい。
「G2、G1の1着は、全部単騎なんですよ。なんでもできるっていうのはある。でも、(5走で感じたのは)底上げが必要ですね。脚力だったり、展開を読む力もそう。いろんな技術が足りない。全体的に力をつけていかないと」
今シリーズは5走すべてでラインの先頭で奮闘した佐々木悠葵は2連対。最終日は先行策で佐々木雄一とのワンツーも、セッティングがマッチしてなかったようだ。
「(最終日は)前が流してたんで、さすがに叩きました。最近は番手が多かったんで、セッティングも長い距離っていうより、番手の対応になっている。このセッティングだと踏み直しだとか、力が入りづらかった。自力を出すんなら、もうちょっとセッティングを考えないと。G1になるとタイムも早いし、スピードも上がる。F1とかと同じフレームだと感触が良くない。次(6月29日からの地元の前橋記念)は、フレームをどうするか考えます」