ピックアップ GⅠ 小倉 11/19
今年最後のG1はすでにグランプリチケットを持っている平原康多、郡司浩平が落車に見舞われて、古性優作が失格で最終日を待たずに欠場。暗雲立ち込めるシリーズでファイナルに進んだ9人は、誰が優勝しても今年の初タイトル。準決終了時点ですでに獲得賞金でのグランプリ出場を決めていた脇本雄太が、番手発進から優勝、松浦悠士が3着以下になったことで、岩本俊介にラストチケットがが舞い込んだ。5月のダービーでG1初優出を果たして準V。40歳にしては初のグランプリをつかみ取った南関“第三の男”は、「9番目に滑り込みのSSで、一番弱くて、一番練習をしなきゃいけないですね」と、グランプリ、そして来年を見据えた。
ダイヤモンドレースにもコマを進めた郡司浩平だったが、準決は深谷知広とともに落車の憂き目。それでもシリーズを走り切る決断をして、最終日は松井宏佑のまくりを10秒8の上がりタイムで追い込んでシリーズ2勝目を挙げた。
「グランプリ前の最後のレースだったので、(落車の怪我で)打撲とかはありましたけど、グランプリに向けて感覚をつかむためにも走りました。落車してしまって、もう一度、自転車の部分も煮詰め直さないといけないですし、そっちにも時間を取られそうなんですけど。グランプリまでに万全の状態でいけるように。(今年を振り返って)自分のなかではピリッとしない部分もあったんですけど、後半は自信をもって戦えているなっていうのはありました。練習の感覚もそうですけど、レースの感覚も良かった。足りない部分が明確になったという意味でも、今年の一年は収穫がありました」
あとがないラストG1の今シリーズで、松浦悠士は4連勝で決勝にこぎ着けた。脇本の優勝なら2着でもグランプリが見えていた決勝は3着。シリーズの5走ではようやくらしい柔軟さに俊敏な動きも見せていただけに、悔しい気持ちがこみあげてきただろうが…。
「(前回、前々回の)京王閣、四日市で乗り方をもう1回見直して、四日市の3日目はかなり良かった。その辺で乗り方が定まった。セッティングを微調整したりはしているけど、握り方とかも変えて、やっとキレも出てきた。ここまで連れてきてくれた中四国の仲間と、獲れるんじゃないかという雰囲気をつくってくれたお客さんに感謝をしたい。付いていけばチャンスがあったが、出し切ったんで、脚負け以外の何ものでもない。ようやく自分らしい、いい走りができるようになった。今回のデキならしっかり戦えると思います。(来年の巻き返しに向けて)戦える雰囲気が出てきた。もう1回、イチから頑張ります」