リベンジを誓う小林優
山原さくらのビッグ初優勝で大波乱となった今年最初のコレクション名古屋ステージ。静岡ダービーで行われる第2弾は小林優香がリベンジを誓う。今年の全冠制覇を目標に掲げて挑んだ名古屋だったが落車失格と小林優にとっては最悪な結果。しかし、復帰戦の4月小倉は気持ちを切り替え完全Vと影響は引きずっていない。決勝は山原の追撃を凌いでの逃げ切り勝ちと文句なしの内容だったし、初日には3・79のギアを試すなど完全に前を向いている。さて、選考期間中の3連対率上位者7名がエントリーしたこの一戦。後方からの2角まくりで児玉碧衣に合わされ苦しくした名古屋の反省も踏まえ仕掛けを修正。早め早めの動きだしでV奪還を狙おう。
小林の相手はライバル奥井迪か、勢いある同門の児玉か。まず奥井だが、ブレることなくガールズ一番の先行選手としての道を邁進中。名古屋はあわや逃げ切り勝ちと更なる進化を披露する内容だった。豊富な練習量に裏付けされたパワーに、駆け方も上手さを増して、相手の反撃を今度こそ完封だ。もちろん、超新星・児玉がケタ違いのスピード、ダッシュであっさりタイトル奪取を果たしてもおかしくない。直近の4月玉野も初対決となった尾崎睦からの執拗なけん制を受けながら完全Vと順調そのもの。初のビッグだった名古屋での経験を糧に、ここは奥井との力勝負を厭わぬ一気の仕掛けがみられるのでは。
小倉への出稽古などで力を伸ばす山原のタイトル連覇も。まくりが相変らず冴え渡っているし、壁を乗り越えてビッグを一つ取ったのは何より大きい。
石井貴子、小林莉子、尾崎の存在も忘れるわけにはいかない。石井もコレクションのタイトルは獲っているし、しっかりしたレース運びとダッシュを生かした走りは一級品。4月防府は名古屋での落車の影響も感じさせたが、ここからは上がっていくだけだ。五輪出場が叶わなかった以上、本業で結果を出したい。自在型として完成され、3連対率は9割6分の驚異の安定感を誇る小林莉は大一番での強さも証明済み。そして、ビッグ初参戦の尾崎もまだ粗削りながら先行意欲の高い選手。尾崎の参戦はレースの流れも変えるだけのものがある。