精鋭たちが夜を彩る
昼の4日制記念と違い、2日目に2次予選A(準決へは4着以内)、B(同2着以内)が設けられたナイター仕様。2つの2次予選に分かれる初日から1次予選はもちろんだが、特選でも激しい勝ち上がりバトルが展開されるのは間違いない。
三谷竜生、村上義弘のダービーで1、2着の2人が参戦。V争いをリードしていく。ダービー決勝は脇本雄の圧巻の逃走劇によるところが大きかったが、三谷の番手での落ち着いた立ち回りは並の選手にできるものではない。準決では村上を連れてロングまくりで決勝に進出。ダービー連覇を遂げた。ここもしっかり勝って、今年の記念優勝を4回に伸ばして高松宮記念杯へと向かう。一方の村上は43歳にしてなお向上心の塊。時代に合ったトレーニングを模索しながら、全日本選抜、ダービーを準V。獲得賞金はすでに6000万円を超えS班返り咲きが濃厚だ。仕掛けどころを逃さない三谷を信頼し、強固なラインを形成する。
ウィナーズカップで久々のビッグ制覇を遂げた武田は、ここが約1カ月半ぶりの実戦。1月和歌山記念での失格によるペナルティーで、5月はあっせんしない処置を受け、ダービー出場もかなわなかった。怪我による戦線離脱ではないなら、状態面の心配はない。昨年の骨盤骨折から順調に良化しているのは大きなプラスだ。5月京王閣記念を準V、全プロ記念のスーパープロピストレーサー賞も2着と、関東連係で結果を残した木暮安由。もちろん、いつでも自力で勝負する準備もしていて、4月西武園記念ではまくって武田とワンツー決着もあった。両者で息を合わせていければ、近畿勢に一泡吹かすことがあってもいい。
北日本勢の浮沈の鍵を握っているのは新山響平。一昨年の当所で4日制の記念最速Vの記録を逃げ切りで塗り替えた。その後の優勝はF1のみと本来のポテンシャルを生かし切れず苦しんでいる。それでも自身は前向きに練習方法を試行錯誤し、ケレン味のない走りを続けている。4月西武園記念では先行策で和田圭の記念初Vに貢献し、3着に粘り込んで存在感を見せた。佐藤慎太郎らの援護を受けて、別線をクギ付けにしよう。
郡司浩平、桐山敬太郎、中村浩士、和田健太郎と南関地区の4人もまた魅力を感じさせる。とくに狭いコース臆することなく突っ込める千葉の2人は、穴メーカーとして覚えておきたい。
徹底先行の持ち味を崩さず復活への道を模索する竹内雄作、対照的に絶好調と言って良い動きで評価を高める柴崎淳。中部勢は機動型2枚看板で対抗していく。
位置を取ってのまくり、差しの必勝パターンを持つ松浦悠士も、3月名古屋記念、小松島G3で準Vと随所で存在感を発揮しており、動向から目が離せない。