検車場レポート
芦澤 辰弘 茨城 95期 |
山賀雅仁ラインに続いて上昇した吉田拓矢は、稲毛健太を後方に置く5番手で様子をうかがう。稲毛の巻き返しに合わせて打鐘手前から踏み込んだ吉田が主導権を奪って、芦澤辰弘まで出切る。山賀が飛び付いて3番手はもつれる。ハイスピードで駆けた吉田は、さすがに直線半ばでいっぱい。番手の芦澤が追い込んでGI初勝利を挙げたが、吉田が4着に沈んでは手放しで喜べない。
「(吉田)拓矢が前々に攻めていいレースをしてくれた。展開的に位置が欲しい山賀さん、松岡(貴久)さんが踏み込んであおられる形になったんで、マークはしっかりと。最後は(吉田に)申し訳ない。(GI初勝利は)内容はともかく、後輩の頑張りのおかげ。もっと落ち着いてレースを運べるように勉強します」
松岡を制して3番手を奪った山賀雅仁は、直線で外を伸びて2着。
「(打鐘では)松岡君を切らせたらキツい。あれ(外に張って)をしないと僕も伊勢崎(彰大)さんも着がない。スピードが合ったんであそこ(3番手)だったけど、欲を言えばもう1個前(番手)だった」
山賀を称える伊勢崎彰大は、直線で茨城コンビの中を割って一次予選をクリアした。
「山賀はGIに強いし、こういうところで気後れをしないタイプ。(山賀は)いいところに入りましたね。ゴールした時は1着かと思ったけど(笑)」