検車場レポート
佐藤 水菜 神奈川 114期 |
前の太田りゆとの車間を大きく切った2番手の小林優香が、後方の動きを確認するも誰も動かない。打鐘の4コーナーでようやく5番手から梅川風子が仕掛けると、小林も車間を詰めてペースを上げる。合わせるように太田も踏む。さらに3番手の佐藤水菜も外を踏んでまくり合戦になる。最終バック手前では内から太田、小林、佐藤、梅川のナショナルチーム4人が併走。佐藤のスピードが良く、直線半ばでわずかに抜け出して1着。賞金圏外からの逆転劇で地元のグランプリ出場を決めた。
「去年はこの競輪祭で怪我を経験してツラい1年でした。(競技の)全日本自転車選手権大会でも勝てない相手に自力を出せて勝てたのでうれしいです」
梅川の仕掛けにかぶることなくポジションを確保し、冷静に仕掛けた佐藤の走りが光った。
「初日は自力を出して4着。2日目は展開もあったけど、悔しい3着だった。それがあったからこそレースが見えた。それが勝因だと思います。競輪祭は毎年何かが起きてたんでですけど。今年は何があるかなと思ったら優勝しかないと。自然体で動けました。ナショナルチームに入って、肝が据わりました。メンタル面でプラスになっています。グランプリでもチャンスをつかめるように」
佐藤に外を行かれた小林優香は、グランプリ出場を逃す2着。
「1番車だったので前を取らないとっていうのもありました。ただ、Sはいらなかったです。(打鐘の)4コーナーで一気に仕掛けとけば面白かったですかね」