根田空史が前回に続き完全V ~TIPSTAR DOME CHIBA~

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健闘を称え合う(左・金子哲大、中・根田空史、右・佐野梅一)
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根田空史
激戦を制す
地元の意地で乗り切る

 10月2日(日)にTIPSTAR DOME CHIBAで「PIST6 Championship 2022-23」サードクォーター ラウンド5の決勝戦が行われた。今シリーズは初日に行われた一次予選と二次予選では1番者が順当に勝利し、このまま持ちタイム上位者が決勝へと駒を進めると思われた。だが、準決勝は波乱が続いて、3名の選手が初の決勝進出を決めた。そんな中、見事優勝を果たしたのは、地元の根田空史(千葉・94期)だった。
 
 レースは、残り3周でペーサーが退避すると渡辺正光が2番手に追い上げて根田の後位がもつれた。そこをすかさず真船圭一郎が仕掛けて、根田との壮絶なモガき合いになった。真船が残り半周で力尽きると、そのまま踏み直して終始後位を追走していた金子哲を振り切り、先頭でゴール板を駆け抜けた。

 前回に続き完全Vを飾った根田だが、今シリーズは追加での参戦で決して万全の状態ではなかった。
 「疲れがぬけない。体が思うように動かないし、力が入らない。死ぬ気で走ると言ったけど、本当に死にそう」と前検日から満身創痍の状態の中、地元の責任感を持って走り抜いた。

 決勝後のインタビューでは「真船を出したら優勝はないと思って死ぬ気で突っ張った。それにしても今回は(競輪)選手人生の中でもトップクラスにきつい開催だった。前回は(優勝して)喜びもあったけど、今回はとにかく休みたい」と激戦を終えて、ホッとした表情を浮かべていた。

 今シリーズでPIST6は1周年を迎えたが、その思いも語ってくれた。
 「テストの段階から関わっているし、よくここまできたと思う。普通の競輪と違ってスピードもあるし、華もある。ファンの皆さんには現地に来て、その迫力を味わってもらいたい」。

 今回で3度目の優勝を飾り、伊藤信(大阪・92期)に次ぐタイトル数となった根田。次回は11月5日(土)から行われるサードクォーター ファイナルラウンドに出走予定で、最多タイとなる4度目のVを狙う。

髙野航記者

2022年10月2日 21時22分

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