レースセンスは抜群

　10月23日（日）にTIPSTAR DOME CHIBAで「PIST6 Championship 2022-23」サードクォーター ラウンド7の決勝戦が行われた。タイムトライアルを1位で通過した河端朋之が人気を集めたが、見事優勝を果たしたのは木村皆斗（茨城・119期）だった。

　レースは残り3周でペーサーが退避すると、6コースの長谷部翔が後方から動いてインを切った。木村は長谷部を追うも外に浮いて厳しい展開になるが、残り2周でスパートを開始した河端を追走して2番手に収まった。その後は後続の仕掛けはなく、残り半周で車を外に出して前に踏み込むと、ゴール寸前で逃げる河端を捕らえて先頭でゴール板を通過した。

　タイムトライアルこそ上位には見劣るものがある木村だが、組み立て面などのレースセンスは抜群で準決でも圧巻の立ち回りを見せていた。

　「(準決は)考えさせる時間を与えないためにも、あのタイミングでワープした。自分で行っても勝負できると思っていたし、組み立てがたまたまはまった」と謙虚な姿勢を示していたが、まさに全てをコントロールしているかのようなレース運びで優出を決めた。

　迎えた決勝戦でもしっかり好位を確保し差し切りを決めて、終わってみれば木村の独壇場だった。

　レース後のインタビューでは「外に浮くかたちになって一回前を叩くことも考えたけど、河端さんが仕掛けてくれたのでその動きを追走した。力勝負ができれば良かったけど、勝ちにこだわる競走ができた。これからは踏み合いでも勝てる選手になりたいし、ハロンタイムも上げていきたい」と内容を反省して課題を挙げた。

　A級2班の身でありながらS級A級混合のシリーズで3度目の優勝を飾った木村。ポテンシャルは非凡なものを秘めており、次回は史上最多タイとなる4Vに挑む。

• 選手詳細データ

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  木村皆斗 選手茨城・119期