特班を目指す町田太我の独壇場 ~玉野ミッドナイト~

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佐々木悠葵
自慢のダッシュ、スピードに磨きがかかる
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町田太我
117期きっての大物が特班を決める!!
1・2班戦は快速佐々木悠葵に注目

 8月11日から開催の玉野ミッドナイトは、佐々木悠葵の機動力に期待だ。3月西武園での落車はあったが、開催自粛の間に立て直し、再開後は6戦で2Vの活躍。完全優勝した7月高知の決勝ではバンクレコードに0秒1差と迫る13秒3の好タイムを叩き出している。関東の援軍は手薄だが、7車のレースなら個の力で優勝争いをリードするだろう。
 渡邉直弥も機動力好調。7月平塚では準決でシンガリ負けを喫したが、今年ここまで2Vと春先から急成長を遂げた。こちらもラインの援軍が手薄なのが問題か
 地元の田中勇二も前期S級の実力者だ。降級2戦目の7月防府で早速Vと目標のあるレースでは安定しており、力を付けてきた藤井將と組んで他地区の強豪を迎え撃つ。
 好調を維持する薦田将伍に、タテ脚好調な高市訓但の愛媛勢、S級終盤に調子を戻してきた戸田康平の四国勢も侮れない。
 さらに、タテヨコシビアな運行で攻める樫山恭柄も連候補で見逃せないところ。

 本命に推した佐々木は115期の適性ナンバーワン。直近の高知ナイターで完全優勝したのを始め今年ここまで6V、2月には8連勝してS級特進には王手を懸けた実績がある機動型だ。チャレンジ時代から際立っていたダッシュ、スピードが最大の武器で、後続を千切る豪快なレースは強烈なインパクトを与える。3月西武園の落車と開催中止で約2カ月実戦を離れた時期もあったが、“落車前と変わらない状態で復帰できた”と近況も良好。師匠の矢口啓一郎が指摘していた長い距離を踏んで勝負することにはまだ課題もあるが、“踏み直しも出来ている”と同期のライバルを始め強敵を次々倒して押し切っているレース内容は言うことない。今シリーズも相手はそろったが、まとめてねじ伏せよう。意外にもミッドナイトにはデビュー直後の昨年9月当所の1回しか登場していないだけになおのこと注目される。

 7月の本格デビューから競い合うように連勝街道を歩む117期上位陣。あっせんの関係で2人に先を越されたが、町田太我が負けなしでの特別昇班を果たす番だ。デビュー1年で9Vとチャレンジレベルの選手ではない佐藤礼文らが相手だが、117期の中でも早期卒業の2人に優るとも劣らない実力を誇る町田の敵ではない。どこから仕掛けてもスピードの違いでねじ伏せて完全優勝を決めよう。

 7月20日初日の別府ミッドナイトに出走した際にも紹介したように、町田は能力評価で史上初となる3回全てゴールデンキャップ獲得の偉業を達成した117期最注目の選手だ。その大物ぶりは、在所ナンバーワンの長田龍や、早期卒業者を除く117期特班一番乗りを果たした青野将を上がり11秒1の快速まくりで蹴散らしたルーキーシリーズの5月広島から全開。前記の別府では3日間逃げ切り圧勝で危なげなくチャレンジ6連勝と特別昇班に王手を懸けた。“デビュー戦(7月広島)は内容が良くなかった。別府も予選は競輪になっていなかった。準決からは踏み直しを意識して納得のレースが出来ましたが…”と自己採点は意外にも辛めで、求めているものが違う。勝って特班は当たり前。それよりも将来を見据えて中味のある走りをしたいという思いの方が強い。ここも182㎝の長身から繰り出すタテ攻撃で魅せる。

権田浩一記者

2020年8月10日 21時58分

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