9月20日からの西武園ミッドナイトは、そろった関東勢が中心。本命に推すのは地元の柿沼信也だ。やや勝ち味に遅いところがあるが、当所ホームの樋口開土や、売り出し中の鈴木薫と目標には事欠かないシリーズ。チャンスを生かして2年3カ月ぶりのVを決めたい。また、関東では断然格上の牛山貴広も有力なV候補となる。怪我から復帰2戦目の9月静岡は失格繰り上がりながら、自分で前々に攻めて準V。埼京勢と連係でも、再び自分でやっても勝負になる。
　降級後は好走続きの高橋雅之からも目が離せない。先行力ある加藤健一が本領発揮なら優位にレースを運べる可能性もありそう。まくりの破壊力健在な相笠翔太も関東勢を脅かすか。

　柿沼は、ここ何年もS級、A級のエレベーター状態が続いている選手。昨年は3回の落車でいずれも鎖骨を骨折と厳しい一年となったが、それでも昨年後期のA級時は優勝こそ出来なかったものの、準V2回と格上の存在感は示していた。やや勝ち味に遅い面があって、降級の今期も手堅い戦績を残しながら勝ち星は8月弥彦の準決と9月前橋の最終日特選のみ。だが、この弥彦にしても目標不発のところからコースを確保して突き抜けたもので、レース運びはさすがにしっかりしている。また、いざとなればまだ自力の脚も残しているだけのことはある。ここは埼京スジで活きのいい若手機動型がいて、地元有利に運べそう。結果を出すのに条件はそろっている。

　チャレンジも混戦。ラインの総合力では、坂本紘規を先導役に、関戸努、高橋明久の北勢が上だが、鈴木陸来や地元の藤田周磨も個の力で対抗できるし魅力的だ。ここは鈴木に注目してみたい。ルーキーシリーズでは2戦走って、5月広島は優参、続く伊東も2勝をマークし、10月久留米でのルーキーシリーズ2020プラスにも坂本とともに出場を果たす。本デビュー後も力を見せ付けており、7月大宮は2コーナーまくりで後続を5車身千切って完全V。その後も優勝こそないが、同県同期の渡邉雅の前で逃げて準Vだった8月伊東など“長い距離を踏む練習の成果が出ている。自信になった”と手応えを感じている。直近の9月大垣ミッドナイトも上がり11秒1の快速まくりで橋本英らを一蹴と言うことなし。9月前橋を完全Vとライバルの坂本も本領を発揮し始めたが、持ち前のダッシュで好機に飛び出せば沈黙させられる。　

• 選手詳細データ

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  柿沼信也 選手埼玉・91期
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  鈴木陸来 選手静岡・117期