地元の鈴木陸来がS班に挑む ~静岡競輪場~

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鈴木陸来
初日唯一の逃げ切りで地元記念を好スタート
二次予選はS班の清水裕、G1を9Vの山崎芳と激突

 2月3日に静岡競輪場で開設69周年記念「たちあおい賞争奪戦(G3)」が、4日間シリーズの幕を開けた。初日のメイン、特選では、地元の深谷知広の力走をムダにすることなく郡司浩平が勝ち切った。一次予選では先行したラインでの決着が目についたが、逃げ切りは地元の鈴木陸来(静岡・117期・S2)ただ一人だった。
 一昨年5月にデビューを果たした鈴木は、その年の12月に3場所連続の完全VでS級に特進。昨年はG1レース開催の関係上、静岡での記念開催がなかったため、鈴木にとっては今シリーズがホームバンクで初めての記念となった。
 「(渡邉)雄太さんも(欠場して)いなくなっちゃったし、プレッシャーじゃないけど緊張はしました」
 若手の主軸となる渡邉雄太が欠場を余儀なくされ、鈴木自身も不安がなかったわけではなかろう。そのなかで一次予選は、打鐘主導権で果敢に攻めて結果を残した。
 「作戦通りでした。(周回中の位置も)理想通りだった。バックが追い風だったんで、(逃げて)そこまで出られないように頑張ってと。(最終)2センターが一番流れてくれたんで、残りやすかった。そこがいい意味で想定外だった。ちゃんとラインで上げなきゃっていう思いでした。今日(初日)は完ぺきだったんで、(2日目以降も)このままいければいいかなと」
 街道練習中心の鈴木だが、ホームバンクのツボは心得ている。別線を翻ろうする緩急をつけたペースから二の足で押し切った。
 「二次予選でどのくらい戦えるか。(今シリーズの目標は)狙うは一番上ですけど、着を狙いすぎて消極的になっても。しっかりと出し切れればいいかなと」
 2日目の二次予選(10レース)は、南関を代表する追い込み内藤秀久との連係。S級S班の清水裕友に3車のラインができあがり、鈴木は内藤と2車。さらに別線には石井洋輝を目標にする山崎芳仁もいて、二次予選クリアの壁が厚く立ちはだかる。それでもホームなら…。内藤の助けを借りて、ジャイアントキリングで準決にコマを進めたい。

竹内祥郎記者

2022年2月3日 20時04分

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