白星ラッシュの佐藤一伸 ~伊東ミッドナイト~

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佐藤一伸
降級後は怒涛の白星ラッシュ
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道場晃規
地元で待望の初優勝を決めるか

 月も変わって10月最初のミッドナイト開催は、伊東競輪場を舞台に1日から行われる。主力が各地区に分散し激戦模様だが、勢いと経験値で保科千春、佐藤一伸の北コンビがV争いをリードしよう。保科は開催中止明けの5月から絶好調で、9月平までの11場所で4Vをマークしている。仕掛けが積極的なだけに、若手機動型をまとめて粉砕すれば、番手有力な佐藤に流れが向きそう。佐藤もA級ではさすがに格上のタテ脚を見せており、6場所全て優参し、12勝、2Vと上々の戦績を残している。好目標があるここはしっかり勝ち切る。
 渡邉直弥、松坂侑亮と争覇級の機動型を2枚そろえる南関勢が強敵。渡邉はここ4場所続けて準決敗退が続くが、初日特選は3回2着を取っていてデキは悪くなさそう。舞台がデビュー初優勝、1・2班戦初Vを飾っている相性のいい伊東ならやってくれるはず。松坂も2月の特班から2Vを挙げた機動力の持ち主だ。小島歩、須藤誠の追い込み陣にもチャンスがありそうな陣容だ。
 樋口開土の先行力も引けを取らない。最近は乗り切れない成績が続いているだけに、ここで健在ぶりをアピールしたい。樋口、幸田望夢と関東の若手機動型を利す伊藤亮も侮れない。

 佐藤は、S級時に“着より感じは悪くない”と話していただけに、降級初戦の7月青森ミッドナイトをいきなり完全優勝し、その後も8月宇都宮ミッドナイトで2V目をゲット。さすがに無敗でのS級復帰は果たせなかったが、6場所で12勝とらしい戦績を残している。失格点を取り戻せず14年前期以来のA級陥落となったものの、昨年後期にはS級1班を張っていた実力はダテではなかった。“自分は追い込み型。自力では厳しい。目標がいないと”と話すものの、そのタテ脚は強烈。いざとなればまくりの機動力は健在だし、番手を回った時の余裕の運びは目標が不発だったリ、まくられてもリカバリーできるレベルだ。まして、A級屈指の先行型である保科に付けられそうな今シリーズはVを外せない。

 チャレンジ戦は、惜しいレースが続いている地元の道場晃規に初優勝のチャンス到来だ。本格デビュー戦となった7月四日市ミッドナイトでいきなり落車とツイてなかったが、盛り返してきて8月平からは3連続準V。完全に軌道に乗った。「四日市で落車したのはレース展開を読めてなかったから。復帰戦で吹っ切れたレースをしようと思ったら2勝できて、そこから良くなりました」。ここは同期のライバルがこれからの選手ばかり。中では同じく成績上昇中の大森光明が一番の強敵となりそうだが、8月青森ミッドナイト決勝で道場は突っ張り先行で大森を出させず粘っている。「ダッシュ力には自信があるので、前を取ってから引いてのカマシとまくりが一番得意」と話すが、レースの幅も広がってライン決着が増えているのは成長の証。今回の相手なら構えず積極的に仕掛けて押し切ってしまおう。

権田浩一記者

2020年9月30日 14時57分

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