スタートダッシュ決めた藤原俊太郎 ~松山ミッドナイト~

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藤原俊太郎
降級して勢いが戻った
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和泉尚吾
地元でしっかり結果を出す

 3月5日開幕の松山ミッドナイト。本命には藤原俊太郎を推す。怪我の影響を引きずったまま上がったS級では逃げ潰れるレースの連続で、一般戦で連対がある程度と苦戦したが、降級するや悪い流れを引きずることなく1月久留米、2月松阪ミッドナイトを連覇。好調時の力強さが戻ってきた上に、最近は戦法の幅も広がっている。ここも先行策を基本に、流れでは柔軟に立ち回ってVを奪い取る。
 総合力なら篠原龍馬、越智展孝、大久保直也に、売り出し中の下野義城まで追加で参戦の四国勢が上位。ラインの軸となる篠原は直近の2月小倉ミッドナイトの準決、決勝を先行して12着と好気合が光った。準決では117期ナンバーワンの長田龍を完封し、決勝も優勝した117期の兼本将に“ずっとハイペースで苦しかった”と言わしめた。はるかに年下の同型にも何ら見劣りしない機動力で怖さを見せる。
 中部勢も西浦仙哉、藤原誠、上田隼と戦力は充実している。西浦と藤原は1月松阪の決勝でワンツーを決めた実績があり、好相性を誇る。ここも西浦の主導権なら、絶好調な藤原誠のV奪取も。

 1年で降級となったが、S級終盤には先行して本来の粘り腰を発揮していた藤原俊。実質的に降級初戦となった1月久留米、2月松阪ミッドナイトをいきなり連覇と最高のスタートを切った。久留米では節目の100勝も決めている。岩津裕介をリーダーに、取鳥雄吾、片岡迪之らが練習仲間で恵まれた環境で力を付けているだけに、立ち直ればA級に止まっているような器ではもちろんない。ガンガン逃げて、敵の反撃を合わせ切って押し切るレースで一番強さを感じさせるが、それだけでは通用しないとS級での経験を糧に総合力アップが今の課題。「色々試してみようと思って、まくり追い込みもやってみようと。まくりなら普通に行けても、まくり追い込みは練習でも出が悪い。ずっと気になっていたけど、できるようになれば幅も広がるから」と松阪で優勝した際に話しており、ここもベストと思う走りで納得の結果を出す。

 チャレンジは和泉尚吾が1月のミッドナイト開催に続き、地元Vへとひた走る。1月佐世保ミッドナイトの決勝でゴール後落車しているが、1場所休んで走った2月小倉ミッドナイトは11着で決勝に勝ち上がっており、大きな影響はなさそう。怪我明けの仲野結音はまだ本調子ではなく、初対戦となる同期の内藤久文と、前記の佐世保で逃げ切り初優勝を許した緒方慎太朗が強敵。「(デビューからここまで)良くやったってわけでもないし、(ルーキーシリーズで結果が出ず)デビュー戦から悲惨なものを想定してたけど、先行もできてるし優勝もできた。悪くはないかなと思う。まだトップスピードが足りていないので、そこが課題ですね。練習は佐々木豪さんや吉岡伸太郎さんとしてる。街道練習が多いです。来期の2班は大丈夫だと思うし、そこを目がけてしっかり走りたい。できれば特別昇班したいけど、まくりはあまりしたくないので、バック取って先行して」。ホーム戦は譲れないし、先行争いも辞さない積極的な攻めのレースで結果を出す。

権田浩一記者

2021年3月4日 13時42分

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