波に乗る大西貴晃 ~佐世保ミッドナイト~
1月30日から始まる佐世保ミッドナイト。降級するや、松山ミッドナイト、小倉をともにオール連対で制した大西貴晃が好調だ。1年間、S級で戦った経験が生きている。自力でもVの最有力候補だが、今シリーズは練習仲間の新鋭・阿部将大もいる。決勝で同県連係が叶えばさらにVへ近付こう。阿部は場所を追うごとに仕掛けが積極的になっている。12月和歌山では中団先まくりで脇本勇の特進を阻止するVを飾っており、ここもタイミング次第では押し切りも。新納大輝、徳永哲人と九州にはほかにも機動型がいるが大分勢との連係はどうか。
四国勢には戸田康平、今村麟太郎と自力タイプが2枚そろっている。今村は12月松山で1・2班戦初優勝を飾るなど近況好調。成績の波が激しい戸田だが、S級でも通用していた機動力は軽視できない。もちろんスジの目標が豊富な廣川泰昭にもチャンスがある。
谷口明正、中井護の中近勢にも数的不利を覆すだけの力がある。谷口には前期A級で5Vを挙げた機動力があるし、直近の1月奈良では3日間先行で勝負しているのは注目ポイントだ。
降級2場所をオール連対で連続V。前期の終盤は2カ月余りの長欠があった大西が復帰するや一気に飛び出した。松山の決勝戦では犬塚貴、日野博で二段駆けの愛媛勢を破り、小倉は展開に恵まれた感はあるが、松本秀、松坂侑らが相手の優勝は価値がある。「連続優勝は実感がないですね。一緒に練習をさせてもらっている同県の先輩たちのお陰ですね。(前期はS級点を取れたと思われ)上で戦っていかないといけないので、ここ(A級)では負けられないと思っています。次(この佐世保)も優勝を目指して頑張ります」。流れに乗っていっての自力勝負が今の競走スタイル。ここも後手を踏まないように組み立ていって狙いすました一撃を決めてくるか。
チャレンジ戦は、やや波はあるが、和泉尚吾の機動力が光る。前走の1月松山ミッドナイトに続く完全Vにも期待したい。本デビューから2場所目の8月別府ミッドナイトで現2班の伊藤旭、緒方将の熊本勢や谷元奎を破って早々と初Vを達成している和泉。その後はなかなか優勝が獲れなかったが、徹底先行の姿勢を崩さず攻めの競走を貫いてきた結果が前記の松山の完全優勝だった。
「(デビューからここまで)良くやったってわけでもないし、(ルーキーシリーズで結果が出ず)デビュー戦から悲惨なものを想定してたけど、先行もできてるし優勝もできた。悪くはなかったかなと思う。まだトップスピードが足りていないので、そこを強化したい。練習は佐々木豪さんや吉岡伸太郎さんとしてる。街道練習が多いですね。力も付いてきたと思います。来期の2班は大丈夫だと思うし、そこを目がけて今期もしっかり走りたい。できれば(9連勝で)特別昇班したいけど、まずはレインボーファイナルに乗りたい。まくりはあまりしたくないので、バック取って先行してファイナルに出たい」
松山の決勝でタイヤ差の勝負を演じたばかりの中村翔平が今回も一番のライバル。今度も和泉に自分の競走はさせないと中村が策を練ってくることは必至で、組み立て次第では和泉を破って初V達成も十分だろう。
2021年1月30日 11時21分
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選手詳細データ
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大西貴晃 選手大分・101期
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和泉尚吾 選手愛媛・117期