実力断然の藤井侑 ~大垣ミッドナイト~

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藤井侑吾
敵に付け入るスキを与えない
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小浦凪
連続完全Vを地元で決める

 3月19日からの大垣ミッドナイトは、藤井侑吾が脚の違いを見せ付ける。デビュー直後の落車負傷の影響でやや出世は遅れているが、その先行力はS級で活躍している同期にも全く見劣りしない次代のスター候補。1班に上がった今期も2回の完全Vを含み3回優勝している。同県の松山桂輔、朝日勇、地元の後藤彰仁、さらに格上の宮越大と援軍もそろいにそろっており、ここも別線に付け入るスキを与えまい。
 小谷実、中野雄喜の京都コンビや特班1走目となる枠元一葵の機動型に、松田治之の近畿勢も戦力的には申し分がないが、相手が悪い。また、小谷は2月に落車していて体調が気掛かりだ。それでも行きっぷりのいい中野、枠元を目標にできれば松田の一発は魅力的。直近の3月松阪ミッドナイトで今期2V目と差し脚が切れている松田は流れが向けば、しっかりモノにデキる状態にある。
 照井拓成、山口翼や、渡邉雅也、眞原健一の南関コンビらの東勢も間隙を突く。特にダッシュを生かしたカマシ、まくりで売り出す渡邉の台頭は考慮しておきたい。

 117期勢との対戦もありそうなシリーズで藤井が真価を見せ付ける。養成所時代には同期ナンバーワンの坂井洋とともにゴールデンキャップを獲得し、競走訓練でも先行基本の競走で在校5位。チャレンジ時代から逸材との評価を受けてきたが、1・2班戦での活躍はいつ特進してもいいようなレベル。2月豊橋、3月福井と目下連続優勝中だ。大半のレースでバックを取っている超積極タイプだが、来期のS級昇格が確定的なだけに“積極的に動いているのが今の結果に繋がっていると思うし、更にバック本数を増やしていきたい”と将来を見据えて更なる進化を求める。デビューから34連勝した反面、“緊張した”と言う初日予選スタートから、今期は1班に上がって特選を走れるようになったのも好材料だし、変に力んだりせず自分のレースに徹すれば結果は付いてくる。

 チャレンジは、地元の小浦凪が断然の本命だろう。前走の3月高知ミッドナイトは117期が唯一人というシリーズで、3連勝が半ば義務付けられていたような中でしっかり期待に応えてみせた。“脚の感じは重い”と好調とは言えず、ヒヤリとさせる場面もあってレース内容も一息だったが、そこは修正の範囲内。当所では昨年11月に走った時に完全優勝している。“小さい競走をしないように。最近は苦手な逃げの決まり手も増えてるし、見過ぎずに集中してここという所で仕掛けていきたい”。着実に力を付けている同期の中村泰輔、戸邉捺希、チャレンジでは格上の菅田謙仁がいて相手は強化されるが、ホームのアドバンテージも生かして納得の競走で連続完全Vを決めたい。

権田浩一記者

2021年3月18日 23時01分

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