さらなる強さを求めて進化している藤井侑吾 ~久留米競輪場~

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藤井侑吾
2日目以降も迫力満点の仕掛けで存在感を放つ
高松宮記念杯の経験を糧に戦法の幅を広げる

 6月22日(土)に久留米競輪場で行われた『第30回中野カップレース』のシリーズ初日9レースで迫力満点の仕掛けで白星スタートを決めた藤井侑吾(115期・愛知)。前回の高松宮記念杯は決勝進出こそ逃したものの、シリーズ4日目の優秀戦『白虎賞』へと勝ち上がり準決勝まで進んでいる実力者。それでも現状に満足することなく、さらなる強さを求めて進化している。
 
 今節の藤井侑吾はいままでとは違う。いつもなら正攻法の構えから手早く引いてのカマシ、まくりを主戦法としているが、残り2周で後ろ攻めから上昇してきた佐伯亮輔を突っ張ろうと踏みながら出させて中団に収まる。後方に置かれた渡邉雄太が慌てて巻き返しを狙うと、その動きにしっかりと反応して4番手にスイッチ。番手の山本伸一が駆け出しに踏み遅れてしまうほどのスピードで別線を封じてレースを支配してみせた。
 
 「これからもっと特別(競輪)に出て、上で戦っていくには戦法の幅を広げていかないと。(得意な)カマシだけじゃ通用しないですし、車番が悪ければ前も取れない。(初手の)位置を選べない中で、押さえ先行だったり突っ張りだったりもしていかないと。宮杯は上で戦えたのでいい経験になりました。今日は前を取って突っ張りたかったんですけど、まだまだ下手くそでした。あの辺(赤板)のスピード感だったりがまだまだつかめていないですね。1レースの後藤(大輝)君のレースを見てうまいなって。新山(響平)さんだったり、北井(佑季)さんだったり。今の(先行の)基本はそれ(突っ張り)なのかなって。来年は(地元の名古屋で)ダービーもありますし、そこに向けて魅せるレースだったりもしていけるように」
 
 一次予選は思惑通りの突っ張り先行こそできなかったが、攻めの意識は見せている。高松宮記念杯の最終日は突っ張りで2周先行に出ている藤井。調子の良さと勢いは成績が示しているように本物で、二次予選はどんな走りでファンを魅了してくれるのか注目したい。
 
 
 

細川和輝記者

2024年6月22日 15時41分

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