北勢が中心も怖い鈴木薫 ~函館ミッドナイト~

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鈴木薫
来期はS級。順調に出世街道を歩む
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石井寛子
まさに絶好調。連勝街道を突っ走る

 4月25日からの函館ミッドナイトは、そろった北勢をV争いをリードしよう。軸となる菅田和宏は、3月静岡をオール連対でV。Vラッシュで特進にまで挑んだ昨年後期中盤の勢いは戻らないが、相変らず自力戦と番手戦をこなして安定した成績を残している。今回も上り調子の牧田賢也や、鎖骨骨折から復帰なら佐々木堅次もいるので期待できそう。ラインの力で戦況を有利に運ぼう。
 鈴木薫、長井妙樹の東京コンビに、甲斐康昭まで加わる関東勢も怖い。鈴木の機動力は今節のメンバーでは一番。タテ脚兼備の長井も乗れているだけに両者で上位独占も十分だろう。
 まだ粗削りだが、脚はある渡邉雅也の一撃も侮れない。ベテランの大庭正紀、松田治之も好走が続いているものの、中部近畿は泉谷元樹くらいしか上位で通用する自力型が見当たらない。

 連日レースを支配していきそうな鈴木薫から目が離せない。昨年7月に2班に昇班し、9月以降は決勝の常連に定着。11月には弥彦ミッドナイト、伊東ミッドナイトを連覇して一躍名を売ってみせた。7月からは早くもS級に昇級が決まっている。“元々ロードをやっていたので長い距離を踏むのは得意。(まくりより)先行の方が得意”とチャレンジ時代から話していたが、1・2班戦に上がってからも徹底先行を貫いており、直近4カ月の決まり手も先行が85%強を占める。
 「来期はS級に上がれるので、最低でもS級に定着したい。同期がたくさん上に上がっているので、早くS級で戦いたい」
 同期同門の寺沼拓摩が一足先に特進でS級に昇級したのは何よりも刺激材料となろう。もちろん、今期もS級点ゲットは譲れない。

 ガールズは、石井寛子に久米詩が挑む。昨年10月久留米で石井らを破って優勝したのを契機に快進撃が続き、フレッシュクイーン、1月取手でのガールズケイリンコレクショントライアルを優勝して一気にトップクラスの仲間入りした感がある久米。その久留米決勝以来の石井との対戦でも勝って、コレクションにも弾みをつけていきたいところ。しかし、石井もまだまだ若手に譲る気はない。現在賞金ランク2位と今年も順調に連勝街道をひた走っており、目下4場所連続で完全優勝中。普通開催ではまさに無敵を誇っている。
 「新しいことも色々と試せているし、長い距離を踏めるようになってきたので練習の成果も出ているのかなと思います。調子はいいので落ち着いてレースができています。今後もバリエーション豊かに戦っていけたらなと思っています。今年もガールズケイリングランプリに出たいので、もっともっと優勝したい。函館も勝ち星を続けて行けるように」
 卓越したダッシュ力を生かして初手から好位を確保してレースの流れをコントロールしていく強さがあるが、最近はバックを取るレースが増えているように積極さも目立ってまさに充実の近況。“出る杭”はしっかり打って、まだまだ連勝を伸ばしていきたい。

権田浩一記者

2021年4月23日 22時36分

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