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2026年11月8日 22時43分

古性優作が『泗水杯争奪戦』を制す ~四日市競輪場~

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古性優作
表彰式で賞金ボードを掲げる古性優作
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寺崎浩平を1車輪交わしてゴール線を通過

「ほんまに展開が向きに向いて。頼もしい後輩のおかげで優勝できた」

 11月8日に四日市競輪場で開設75周年記念『泗水杯争奪戦』の決勝戦が行われた。脇本勇希を先頭に3車で結束した近畿ラインが強力で、脇本の番手回りとなった寺崎浩平と古性優作が2車単、3連単ともに人気に推された。唯一3連勝で勝ち上がってきた森田優弥も怖い存在で、シリーズ2日目に好連係を決めていた北日本勢もいて、見ごたえある一戦となった。

 号砲とともに真っ先に飛び出した古性優作が、脇本勇希と寺崎浩平を迎え入れて近畿ラインが正攻法に構える。脇本が後ろ攻めから上昇してきた中野慎詞を赤板で突っ張ると、そこから誰も出させぬ構えで、ハイピッチでレースを支配した。

 「1つ、1つの細かい仕事をこなすことが大事だと思う。まずは、初手をしっかりと取れたことは良かった。(脇本)勇希は今回、準決でも連係しましたけど、近畿の自力選手として頼もしいくらい強い気持ちを持ってレースを走ってくれた。そういう選手と連係が増えてくると、僕としても気持ちが入る。寺崎もそうですし、頼もしいかぎりですね」

 打鐘過ぎ2センター付近から車間を空け始めていた寺崎は、4コーナーから早くも巻き返してきた森田優弥の気配を察知すると、横に振りながら最終1コーナー手前から番手まくりを発動。寺崎の動きに連動して、古性は森田を一発ブロックしてスピードを鈍らせると、後ろの状況を冷静に把握しながら北日本勢の巻き返しに備えていた。

 「森田君も(最終)ホームくらいでは来るんじゃないかと。寺崎も寬仁親王牌の2日目の反省が、あったと思う。それを自分の口から言うこともなく、寺崎が反省を生かして隙のないレースをしていた。本当に成長している。寺崎が番手から出た時にしっかりと後ろを確認しながら、(別線が)来たら止めることを考えていた。けど、来る気配はあまりなかった。勇希と寺崎の掛かりが良かった。中野君も突っ張られて、苦しかったのかなと。各々、自力選手がすごいレースをしていた」

 寺崎の掛かりが良く、最終4コーナーを回っても別線は古性の横までにも並べない。今シリーズは筋肉と神経系の疲労がピークに達していた古性であったが、チャンスを逃すことなく寺崎の番手からシャープに抜け出した。

 「(ゴール前の手応えは)今開催はあんな感じかなと。展開が向いた。頼もしい後輩のおかげで優勝ができた。自分がしたことは全然なかったですね。初日に寺崎、(2日目)福永(大智)、(3日目)勇希。そして(決勝で)またその2人と連係だった。ラインに助けられて走っただけだった」

 古性にとって今年最後のG1となる競輪祭は、グランプリスラムの期待がかかる大事な大会。寬仁親王牌が終わってからは、競輪祭を見据えて1日、1時間。1分、1秒たりも無駄にすることなくハードなトレーニングを積み重ねてきた。その代償として肉体は悲鳴を上げていた様子で、決して満足のいく状態とは言えないなかで迎えた決勝であったが、修正力の高さを示してファンの期待に応えてみせた。

 「4日間のなかでは乗り方を変えたり、いろいろ試行錯誤をした。肉体疲労もそうですけど、神経疲労があってかなりキツかった。ここまで急激に下がることはなかったです。年齢的にそういう状態も増えてくるのかなと。ここまで急激に数値が下がることは、いままで経験したことがなかった。今後の判断材料として、考えていかないといけない」

 ラインに助けられて通算17回目のG3制覇。初日特選での古性の走りからは〝優勝〟という二文字はイメージすらできない状態であったが、決勝を走った浅井康太が「やっぱり古性君はさすがですね。決勝にしっかり調整してきて」と舌を巻くほどの修正力の高さをまざまざと示し、改めて古性のすごみを感じさせるシリーズであった。

 激動の4日間から競輪祭まで残り9日。今シリーズ中に感じたことを生かして本番までには抜かりなく調整してくるだろう。

 「(競輪祭までは)これからトレーニングして上積みっていうよりかは、脳の疲労とか筋肉に伝達する部分の疲労感をすごく感じた。まずは疲労を抜いてから、筋肉を締めていく作業をしていくようになるかなと思います」

 今年最後のG1タイトルをかけて争われる競輪祭。年末のグランプリ出場をかけた賞金争いもいよいよ佳境を迎える。グランプリスラムをかけて挑む古性の走りからも、もちろん目が離せない。

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細川和輝記者

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