パワーアップした谷和也の快進撃は続く ~弥彦競輪場~

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谷和也
パワーアップした肉体で強敵撃破に挑む
同期の壁を乗り越えて準決勝進出を目指す

 7月10日に幕を開けた開設75周年記念『ふるさとカップ』の初日10レースで谷和也(大阪・115期)が豪快なまくりを披露して別線を圧倒。タテ脚を兼備している三谷竜生を振り切って白星スタートを決めた。

 「(鈴木浩太に)突っ張られるのかなっていうのもあったんで、それは想定内だった。ただ、内容が良くない。(遅れた中村弘之輔の)そういう動きがあったにしても、しっかりと反応をしていかないと。(三谷)竜生さんが番手に付いて、まさか自分が振り切って1着を取れるとは思わなかった。でも、次は先行で(振り切れるように)。(前回のあとは)やれるだけの練習はやってきた」

 今年4月のいわき平でS級初優勝を決めると、7月の富山では初めてG3決勝に進出を決めた。トップスピードに磨きをかけて、確実にステージを上げているが、ブレイクのきっかけは約2年前までさかのぼる。

 「ぼくがS級に上がりたての頃に、その期でS級点を取れなくてA級に落ちたことがあって。なにかを変えないといけないんだろうけど、どうしたいいのかわからなくてくすぶっていた時期があったんですけど。ジムを経営されている中武(克雄)さんに『フィジカルが弱すぎる』って言われて。そこから中武さんにお世話になって、フィジカルを鍛えて体の使い方も教わって。いろんな(ペダルの)踏み方だったりも教わって。そこからですね、良くなってきたのは。ちょうど2年ちょっと前くらいだったと思います。あれがなければ今はないと思うんで、ありがたいですね。ウエイトを始めてから体重もマックスで7キロは増えましたね。74キロから82くらいまで増えました」
 
 近況の充実ぶりは決して付け焼刃でなく、2年間の蓄積してきた地道な努力と、ペダリング技術の向上という裏付けがある。

 成績向上とともに見える景色も変わってきた。5月の青森全プロで格付けはF2ながらも超一流が集まるシリーズに参加すると、結果こそ振るわなかったものの、大いに刺激を受けて明確な目標も定まった。
 
 「(青森の全プロは)普段とは雰囲気から全然違いましたし、いい経験になりました。やっぱりG1に出てみたいですし権利を取れるように。G3に出ている以上、そこ(決勝3着に入れば競輪祭の権利が得られること)は目指しているところですし。富山で初めて決勝に乗れたので次は3着以内に入れるように」

 2日目の二次予選は同期の佐々木悠葵と今年2月の奈良記念準決勝以来で2度目の対戦となる。同期の壁を乗り越えて準決勝に進出するためにも、勝負所を逃すことなく一気の仕掛けで勝負に出る。

細川和輝記者

2025年7月10日 18時15分

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