石井寛子が相性良い地でコレクション制覇 ~宇都宮競輪場~
体の使い方を見直して新しいフォームを見つけて大一番に挑戦
3月21日(月)に宇都宮競輪場で行われたガールズコレクションを制したのは石井寛子(東京・104期)。新女王となった高木真備(東京・106期)や女王奪還に燃えている児玉碧衣(福岡・108期)、ナショナルチームの佐藤水菜(神奈川・114期)、小林優香(福岡106期)、梅川風子(東京・112期)ら強敵を打ち破り、昨年7月のガールズケイリンフェスティバル以来となるビッグ制覇を達成した。
号砲と共に若干前に出た石井寛子と尾方真生がけん制する流れの中で石井寛子が尾方真生の後ろをキープ。最後方に構えていた高木真備が児玉碧衣の外でフタをすると梅川風子が前2車との車間を空け始める。最終2コーナー手前から尾方が一気にペースをアップして主導権。徐々に車間を詰め始めた梅川風子や最終3コーナーからまくり上げてきた佐藤水菜と小林優香が鋭く迫ってきたが、最終4コーナーから車を外に持ち出した石井寛子が1/8車輪で佐藤水菜を振り切ってゴール線を駆け抜けた。
「前を取るか後ろからついて行くかギリギリまで悩んだんですけど。前に出てみて、真生ちゃんも出てどうするかなって。出なければSも考えていました。グランプリの時に後ろから凄いスピードで行かれているので、実は後ろを見ていないんですよ。真生ちゃんの踏み出しも良くて離れそうでしたけど落ち着いてレースはできた。凄く緊張したんですけど。最後はみんながどう動くかよりも自分がどう動くか決めて。バックで影が見えなくて。最後はあんまり進まなかったんですけどね。(優勝は)1着6番って言われるまではわからなかったです。差されたかなって思ったんですけど嬉しかった」
ここ最近は春のコレクションから遠ざかっていた石井寛子にとっては何としても勝ちたかった大会。
「ウィナーズカップのコレクションにはどうしても出たかったので。ここ2年は出られていなかったので今回が3年ぶり。どうしても出たかったし勝ちたかった思い入れのある大会なので。緊張していつも通りには走れなくて。体はガチガチで脚も回らなくて。でもいつも通りの戦法で勝てたことは嬉しいですね」
スピードタイプがそろった一戦でも自分のスタイルを貫いてつかんだ勝利。昨年から自分の体と向き合いながらさらに強くなるための方法を探していた。
「年齢と共にスピードが出せなくなってきて。その中でどうやったら強くなれるかなって考えていて。体の使い方が大事だって教わったので勉強しながらいろいろと乗り方を試してきました。理想に近づいてきてはいましたけど、あれって分かったのはここに来る1週間前ですね。本当に急に。でも自分がやってきたことが間違っていなかったって証明できたと思います。自分の力だけじゃないんですけどね。練習仲間だったり、応援してくれるファンの方だったり。体を見てくれる人もたくさんいて。その人たちのおがけで勝てました。最後の直線は本当に長く感じて。自転車が進まなくて進まなくて。でも応援してくれているファンが4コーナーから背中を押してくれたんだと思います」
今大会で賞金を大きく上積みして見据える先は年末のガールズグランプリ。目の前の一戦、一戦気を抜かず戦い抜いて大舞台を目指す。
2022年3月21日 18時09分
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選手詳細データ
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石井寛子 選手東京・104期