世界女王の佐藤水菜が第2回競輪祭女子王座戦を制す ~小倉競輪場~

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佐藤水菜
世界女王の力を見せた
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神奈川のメンバーと喜びをわかちあう
年末はガールズグランプリ連覇を目指す

 11月21日、小倉競輪場で「第2回競輪祭女子王座戦」の決勝戦が行われ、佐藤水菜が6番手から大外をまくって優勝。GIタイトルを獲得してグランプリの切符をつかんだ。

 スタートは見合う形になったが、太田りゆが追いかけて誘導の後ろに入る。2番手の位置に石井貴子が入り、梅川風子、尾崎睦、佐藤水菜、當銘直美、久米詩の順番で周回を重ねる。残り2周まで隊列に動きはなく、赤板を過ぎたあたりから梅川が前の2人と距離を空け始める。5番手の佐藤も4番手と距離を空けてタテに長い隊列に。先頭の太田は後ろの動きを警戒しながら、最終ホームから巻き返してきた梅川を合わせて先行。梅川は合わされて不発になったが、その外を佐藤が仕掛けていく。逃げ粘る太田は4コーナーも先頭で通過して直線は2人の争い。外の佐藤の勢いが良くゴール前で太田を交わした。

【佐藤水菜(1着)】
 「最終日は自力とまではいかなかったんですけど、ゴールまで長い距離を踏んで優勝することができてうれしい。結果自体は優勝することですごく良いものに収まったんですけど、内容だったりとか自分自身の調子だったりとかは、去年とか今年のオールスターだったりとかには全然及ばないような自分の力だったんで、あと1カ月でグランプリまでに仕上げたいなっていう風に、早く練習したいなっていう風に思いました」

 「(決勝は)本当はSに行きたかったんですけど、初手でヨーイドンと出たときに2番車(久米詩)が自分の後ろを確保するような動きが見えたので、そうはさせないようにとしたので初手の位置は後方になってしまったんですけれど、あとは5番車(梅川風子)が中団だったので、そこをまくり切れたらっていう風にすぐ組み立てできたので、そのように思うようにうまくいけて良かったです。自分の直感としては世界選手権で一緒に決勝を戦った梅川選手は本当に強いというのは体感してるので、まずは梅川選手を乗り越えられるかどうかっていうのが自分自身の課題になっていたので、そこをまくり切れた後はゴールまで行くだけだと思えたので。本当に5番車をまくり切れたところで少し山を乗り越えたっていう風な感覚があって。その後はゴールまで外々だったんですけど、そういうのは得意だったので自分の持ち味を生かせたのかなと思います」

 「(世界選のケイリンで金メダルを獲得して)世界女王というものになれましたが、自分がまだその地位に見合ったような人間だとは思っていないのが正直なところなので。オリンピックで競技を辞める、その前の年も辞めたいって思う時期もありましたし。オリンピックを終えて世界選で今後の競技人生をやるか辞めるかを決断しようと自分の中では決めていて、その中での世界選の優勝という結果だったので。自分としてはすごく難しい大会にはなりましたけど、結果はすごく良かった。色々思うことはありますけど」

 「静岡グランプリまであと1カ月しかないので、しっかりと一から基礎を作り直して、また少しでも前の調子を取り戻せるように、そして(グランプリを)2連覇できるように。今年は競輪祭(女子王座)リベンジできたので、グランプリも2連覇できるように体を作り直して戦いたいと思います」

小山裕哉記者

2024年11月21日 23時13分

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