グランプリ出場権をかけて戦いは続く

photo-5756
平原康多
自身で『常識外』と語るニューフレームに乗り取材を受ける
photo-5757
松浦悠士
初のグランプリ出場に向けて自分の力を信じて戦い抜く

 今年のG1も残すところは11月19日から24日にかけて行われる『第61回朝日新聞社杯競輪祭』のみとなった。最新の賞金ランキングが更新され、7位の郡司浩平から9位の松浦悠士の差は約500万円と僅かな差で、松浦と10位の諸橋愛との間では約1400万円の開きがあるものの、競輪界最高峰のレース出場をかけて今後も激しい争いが繰り広げられそうだ。
 ランキング8位の平原康多は「脚力は今日、明日でそんなに変わらないけど、新車っていうのは車と一緒で『秒』で変わりますからね。今までのは常識内でしたが今回は常識外」とさらなる進化を求めて寬仁親王牌から新車を投入。初日には「失敗した原因はわかっているので調整する」と発言し、二次予選では勝利。「自転車と体がかみ合ってマッチした」とさすがの修正力を見せ付けるが、準決勝で敗退。最終日を終えて「(新車を)実戦で乗ってわかったことがある。今回の失敗を次の競輪祭で結果が出ればお客さんにも返せる」と最後の戦いに向けて巻き返しを誓う。
 9位の松浦悠士も同じく準決勝で敗退したが、最終日には2周先行で押し切り「(GP賞金争いが続くが)自分のできることを最大限にやり続ける。しっかりと動いて、自分のレースをして自信につなげていく。今日も先行をできたし、自信はあるので」と初のグランプリ出場へと気持ちを切らさずに戦い抜く。
 昨年のグランプリ王者・三谷竜生は千葉記念を制し、寬仁親王牌決勝は先行で準優勝と成績が急上昇。「行けるタイミングで行っただけ。あのタイミングは行けるタイミングなので。最後はきつかったけど、2着に粘れているし、内容的には悪くなかった。(千葉記念からは)そのままの状態でこれている。今年初めてのG1決勝とかそういうことは考えていなかった。これをつなげて、またグランプリに出れるように次のレースをしっかりと走って結果を残していくだけ」
 9年連続グランプリ出場に黄色信号が灯っている浅井康太は決勝戦後に「自分で仕掛けてダメなのは仕方ない。状態は良くなったと感じる」と昨年優勝した競輪祭に照準を絞って万全な状態に整えてくるだろう。

小山裕哉記者

2019年10月16日 14時20分

開催情報

ページトップへ