悲願達成へ集中
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- 的中率
- 10%
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- 回収率
- 54%
細川記者
競輪は力と技のぶつかり合いでもあり、意地や思惑もしかり。9木暮が今までに見たことのない神妙な面持ちで長考し「吉澤の番手を主張」と〝関東の番手を上げる〟思いで茨城の師弟コンビに競り込むこととなり、検車場がどよめいた。
3車で結束すれば打倒近畿の筆頭ラインともなるはずだった関東が分裂。一気に近畿優勢のムードとなり、口に出さなくとも〝チャンスあり〟と表情を変える選手が多い中、1脇本だけは表情を変えない。
「別線が競りだからって自分は変わらない。深く考えずいつも通りのレースをしたい。吉澤君も競りだからって何をしてくるかわからない。本当にレースは何が起こるか分からないですから。レースにおいて信じれるものなんて何もないし、油断なんてできない」と気持ちを引き締める。
「自力でタイトルを獲る」と強い気持ちでラインの先頭で戦い続ける1脇本をリードするのは初日に続いて連係する3三谷。先月の平塚では1脇本の番手からダービー連覇を達成しているが、1脇本の成長を肌で感じて同様を隠せない。
「自分の調子はもちろんいいけどワッキー(脇本)のデキが凄すぎるでしょ。ダービーの時は明らかに違いますよ。準決で古性(優作)が離れてますからね。古性が離れる所なんてみたことない。自分は初日に何とか(脇本に)続けたけど、油断はできないですね」と追走に専念してライン決着を目指す。