• 第71回日本選手権競輪5/2〜5/7

日本選手権

平原康が偉業に挑戦

平原康多

平原康多

新田祐大

新田祐大

郡司浩平

郡司浩平

  •  第71回日本選手競輪(G1)が5月2日に開幕する。ゴールデンウィークの頂上決戦に輪界のトップレーサーが勢ぞろい。京王閣競輪場を舞台に、6日間に渡って熱戦が繰り広げられる。また、シリーズ3日目にはガールズケイリンコレクションが一発勝負で行われる。こちらも必見だ。

  • レース展望を読む

インタビュー

  • 郡司
  • 浩平
  • 勢いは止まらない

  •  3月高松のウィナーズカップで強敵を撃破。待望のビッグ初制覇を果たした。続く4月川崎ナイター記念も圧巻の走りでV。南関のエースとして獅子奮迅の活躍を見せている。
     「桜花賞は地元で期待されていたので、獲らないといけないっていう責任感がありました。最高の結果を残せたと思います」
     このあとは松山F1を走って、ダービーを迎えるローテーション。準備に怠りはない。
     「優勝の余韻に浸りたいところなんですけど、ダービーがあるので気が抜けないですね。高いモチベーションを維持して、しっかり練習します。最近は大きいレースにピークを持っていけるようになってきました。最高の状態でダービーを迎えたいですね」
     G1タイトル奪取はもう目前。年末の平塚グランプリまで、勢いそのままに突っ走る。
     「グランプリへ道が見えてきているし、もちろん獲るつもりでしっかり戦います」

  • 浅井
  • 康太
  • 実戦を積み重ねてこそ

  •  初日落車に見舞われたウィナーズカップは途中欠場。直後の松阪記念は1312着とまとめたが、続く川崎記念を8237着。4日間を走り切っての未勝利は久しぶりだった。
     「年間を見据えてやっていってるんで、いつのタイミングで勝てるのか。それが記念なのか、G2、G1なのかっていうのがある。(その状態を)いかに落とさないかのトレーニングをしている」
     自らの肉体を見つめ直しながら、焦ることなく着実なステップを踏んだ高知記念では3勝をマーク。2日目優秀で深谷知広のまくりを楽に差し切ると、最終日は自力で仕上がりの良さをアピールした。
     「少しずつ良くなっている。レースが練習っていうと言い方が良くないかもしれないけど、レースで強くならないことには意味がない。最終日はしっかり自力も出せたし、いい開催になったと思う。川崎から体のことを考えて勉強しながら。その方程式がマッチしていい感じです」
     大一番への最終確認を終え、浅井は勝負の時を待つ。

  • 平原
  • 康多
  • G1戦3連覇に挑む

  •  昨年11月の小倉競輪祭、今年2月取手の全日本選抜でG1を連覇。輪界の絶対王者として君臨している。3月高松のウィナーズカップの決勝は位置取りに失敗して3着。その悔しさを糧に、さらに進化している。
     「決勝は悔しかったけど、結果的にいい敗戦になったと思います。終わってから反省を生かしてトレーニングしました。周りが追いついてきたら、その上をいくようじゃないと。止まってられないですからね」
     4月川崎ナイター記念の初日特選は豪快なまくりで圧勝したが、2日目の優秀戦で落車。3日目から欠場した。
     「右の骨盤の辺りを痛めて、最初は歩くのもきつかったんですけど、2、3日休んで、しっかりケアをしたらだいぶ良くなりました。練習の感じも問題ないですね」
     G1戦3連覇へ期待は高まるばかりだ。
     「そういうのはまったく意識してないんですけど、日本選手権は一番の目標として掲げている大会なので、しっかり結果を出したいと思ってます」

  • 後閑
  • 信一
  • 地元戦でベストを尽くす

  •  1月伊東、初日に落車して「肋骨3本(骨折)に肺気胸」。今回も大きな怪我を負ってしまったが、3月小倉で復帰すると4月当所では完全優勝。経過はここまで良好だ。
     「体の硬いところもあって、まだ完調ではない。折れ方が派手だったから、その辺がまだね。でも日に日によくはなってる」
     怪我のアクシデントがあっても、レースに臨むする気持ちは変わっていない。4月高知記念では二次予選で敗れたが、「不甲斐ないレースで悔しかった」と3日目は豪快にまくり、最終日は武田豊のまくりを鋭くとらえた。地元ビッグに向けての準備は進んでいる。
     「今までさんざん地元は走ってるし、プレッシャーはあるけど、4月に一度走れたのはよかった。雰囲気とか味わえたし、3連勝できて気持ち的にはいい。ベストを尽くすしかない。結果は恐れてないし、悔いの残らないようにね。まずは自分自身が頑張ったと思えるように。今は毎回、その積み重ねです」

  • 中川
  • 誠一郎
  • 期待を力に変えて連覇へ

  •  怪我から復帰したウィナーズカップだったが、結果は5885着。理想と現実のギャップを痛感させられた。
     「ウィナーズカップは、もうちょっとまとまるかなと思いましたけど。(3日目に自力を出して)踏み出しは、悪くなかったけど、自転車が伸びていかない。フォームに体が耐えられない感じでしたね」
     それでも復調へ前だけを向いた。すると、「上向きのきっかけをつかみたい」と語った川崎記念の準決では、番手から自力に転じ見事優出。感触こそ物足りなかったが、風向きは確実に変わってきた。
     「何とか届きましたけど、いい時の感触ではないです。でも、ウィナーズカップが悪すぎたので、準決が目標でした。決勝に乗れて大満足です」
     反撃の舞台はここから。追い風に乗って、2年連続のダービー制覇へ全力を尽くす。
     「期待してもらう以上は、しっかりと。あれ以上に悪くなることはないので。良くなっていくと思います」

  • 武田
  • 豊樹
  • 目標に向かい総合力磨く

  •  今年は盟友、平原康とタッグを組んだ全日本選抜で決勝2着と好スタートを切った。「レースでどう感じるかが全て。(感じたことを)少しでも克服できるように」。昨年の今ごろとは成績も状態も雲泥の差があるが、さらに上を求める作業は変わらない。
     4月高知記念は今の武田を象徴するシリーズだった。4日のうち3日間が自力での戦い。最終日の2着が最高成績だったが、「自力だったり、番手だったり。そのなかで自力ではいつも感じがよくなかったけど、今回は悪くない」。実戦でしか味わうことができない感覚。ダービー本番を前に貴重な手ごたえをつかんだ。
     ダービー本番でも自力、番手と武田の役割は変わりそう。しかし「難しいところにチャンスがある」と武田は言い切る。
     「そこを克服したらまた目標に近づく。総合力を磨くっていうのは本当に大変ですよ。(それがダービーで)出ればいいんですけど」
     一歩ずつ求める姿に近づいている。高知で感じた感覚のズレを修正すれば、さらに上向くはずだ。

  • 岡田
  • 征陽
  • 運と実力で手繰り寄せる

  •  4年ぶりの地元G1へ早くから準備を進めてきたが、3月大垣記念で落車。幸い怪我は大事には至らなかったものの、ここにきてのアクシデントは痛い。
     「打ち身がひどくて、身体の右も左も。スジを痛めてしまって。復帰したけどボチボチという感じ。順調でなくなったけど、それを言い訳にして走りたくはないので」
     気持ちは切れておらず、モチベーションは変わらず高く保っている。
     「脚は徐々に良くなってるけど、上で戦える所まではまだ。実戦を走って課題見つけて、短い時間の中で修正していくしかない。課題は多過ぎて言えなくらいですけど、自分の持っている引き出しの中でヤルしかない」
     昨年の名古屋、静岡はそれぞれ4日目強制帰郷と落車再乗して9着。「不甲斐ない結果だったので、地元の今回は」と意気込む。「今の状況では大きな事は言えないけど、良いように考えて仕上げていきます。地元の後押しもあるし、気持ちもしっかり入れて。運と実力で手繰り寄せたい」。

  • 岩津
  • 裕介
  • 2度目のG1制覇へ準備万端

  •  今年はここまで目立った活躍こそないが、俊敏な走りを披露している。3月高松ウィナーズカップは準決勝で4着。ほんのわずかの差で決勝に進めなかった。続く4月川崎のナイター記念は決勝進出こそ逃したが、シリーズ3連対を果たした。
     「まだまだっていう感じですけど、状態は上がってきているので、これからが楽しみです。今はダービーをしっかり意識してやっている。川崎の前はトレーニングをメーンにやってきたけど感じは悪くなかった」
     前半戦最大の大一番へ、脚もモチベーションも上がってきている。
     「次は西武園記念があるけど、もう追い込んで練習する時期でもないので、今の状態をしっかりキープして、ダービーを迎えたいですね」
     流れさえさえかみ合えば、2度目のG1制覇も視界に入ってくる。
     「まずはしっかり優勝戦に乗れるように。優勝を目指して頑張ります」

  • 新田
  • 祐大
  • 完全な状態でシリーズへ

  •  全日本選抜直後に参加したワールドカップで落車した。ウィナーズカップは欠場も考えなければならない状態での参加となったが、シリーズ2勝を挙げた。内に詰まって9着の準決勝は参考外。初日、最終日の1着は新田らしいスピードを爆発させた。
     「肋骨が折れてたけど、そのなかでも走る限りは全力で。思ったよりは走れたなとは思います。高松のあとはレントゲンを撮ってないので、はっきり治ったかは分からないけど、感じとしては完治してると思う」
     ナショナルチームのスケジュールもあり、今年はここまで月に1本しかレースに参加していない。そして4月はゼロ。ダービーは1カ月半ぶりの競輪となるが、「走るときに完全な状態なら」とレース勘に対する不安はない。
     「(競技は)やりたくてやってることなんで。4月は世界選でしっかり勝ち切るレースをして、ダービーにつなげられれば。優勝はそう簡単にできるものではない。一戦、一戦ノルマをクリアして、決勝に乗ることを最低条件で。乗ったら優勝を目指していきたい」

  • 朝倉
  • 佳弘
  • 積み重ねの成果を見せる時

  •  Gレースでも大崩れが少なくなり、安定感がさらに増した朝倉。肉体改造の成果が、少しずつ結果として表れてきた。
     「去年くらいからウエイトの目標を立ててやっています。そこから自転車につなげていくんですけど、たどり付いていません。乗り方も変わってくるだろうし、まだ途上ですね。でも、怪我とか落車とかで最低ラインですけど、底上げ自体はうまくいっています」
     地元選手として迎える今年のダービー。「今回は地元選手の中で、一番格下なので気は楽ですね」と、肩肘張らずにありのままのスタイルで積み重ねてきたモノを発揮する。
     本番はもう目前。自身の追い求める理想に向けて、いざ出陣する。
     「ダービーへは筋力を落とさずに、今あるもので仕上げられれば。準決まではいってみたいですね。そこに乗れれば、決勝も見えてくる。いずれは、ステップと裏付けがあって、特別の決勝に乗れる選手になりたいです」

  • 渡邉
  • 一成
  • 万全のコンディションで

  •  「今年、勝負できるのはダービーとオールスターしかない」
     3月のウィナーズカップを終えると、競技モード。ナショナルチームに身を置いて、香港で行われた世界選手権に備えた。
     「自転車競技は世界選手権でひと区切りがつく。世界選手権が終わってから、ダービーまでは2週間くらいある。それだけあれば焦ってトレーニングをしなくていいし、体も休められる」
     昨年11月にブノワ氏がナショナルチーム短距離のヘッドコーチに就任。新体制のなかで競技と本業の両立は、経験豊富な渡邉をもってしても簡単ではなかった。
     「平記念でも調整をしたのは、3日間くらいですね。代表の監督が代わってから、しっかりと調整した時はすごくいいんです。世界選手権までも調子が上がっているんで、ダービーには万全の状態でと思っている」
     1月地元の平記念を1321着で優勝。今年のベストパフォーマンスが唯一、調整期間を設けていただけに、照準を定めたダービーへの期待は自然と膨らむ。

  • 稲垣
  • 裕之
  • あらゆる展開に対応して

  •  2年目を迎えるS班だが、今年はタイトルホルダーとしてさらなる重責を背負い、ここまですべて決勝に進んでいる。
     「誰でも簡単に経験できるものではない。プレッシャーのなかで本当に一走、一走、貴重な経験をさせてもらっている」
     三谷竜生の番手で2勝をマークしたウィナーズカップは4118着。決勝は打鐘先行で近畿勢への流れをつくり出したものの、郡司浩平のまくりに屈した。
     「まくられない自信はあったけど、郡司君が強かった。最近は人の後ろが増えてきたんで、いろんな展開のなかで力を出せなきゃ意味がない」
     さまざまなシチュエーションに対応すべく、ウィナーズカップ後にはハードな練習を自らに課した。
     「(川崎記念まで)しっかり練習をした。(日にちが)空いている時にしかできない、ベースの体づくり。そういう追い込んだ練習が久しぶりにできたし、その練習に体も耐えられた」
     7月に不惑を迎える稲垣に、すでに迷いは消えている。

ガールズケイリンコレクション

連覇を目指す石井貴子

石井貴子

石井貴子

ページトップへ