• 第71回日本選手権競輪5/2〜5/7


日本選手権 シリーズ展望

平原康が偉業に挑戦

平原康多

平原康多

 2月取手の全日本選抜に続き、今年2度目となるG1は京王閣ダービーだ。豊富な戦力を誇る関東勢が優勝争いを優位に進める。主役は絶対王者の平原康多だ。昨年の終盤戦から圧倒的なパフォーマンスを披露している。11月の小倉競輪祭、2月全日本選抜でG1連覇。どんな組み合わせ、展開になっても安心してレースを見ていられるし、輪界最強のオールラウンダーとして、ファンからの信頼も絶大だ。4月の川崎ナイター記念は優秀戦で落車したが、大きなダメージはなさそう。隙のない走りでG1戦3連覇に挑む。武田豊樹は地元の全日本選抜で準V。平原とワンツーを決めた。最近は自力で戦う時に苦しむ場面も見られるが、関東の機動型が充実しているビッグレースならその心配はない。平原との最強タッグは信頼度が高い。また、レジェンド神山雄一郎に、木暮安由、芦澤大輔、諸橋愛も特選スタートで勝ち上がりは有利。吉田拓矢、吉澤純平ら若手機動型がラインを引っ張る。

 中部勢はS班の浅井康太を中心に、深谷知広、竹内雄作、金子貴志、吉田敏洋らで強固な布陣を敷く。浅井は直前の高知記念で惜しくも決勝進出を逃したが、状態面にまったく不安はない。自力でも番手を回っても安定した戦いぶり。与えられた番組で自分の役割を全うする。一昨年にグランプリを制した地で久々のG1タイトル奪取だ。深谷は高知記念でオール連対のV。決勝は豪快なまくりで圧勝と、大一番を前にようやくエンジンがかかってきた。今年の竹内はここまで思うような結果を残せていないが、先行日本一の評価は変わらない。金子は4月の前橋で完全Ⅴを達成。流れが向けば勝てる脚に仕上がっている。

新田祐大

新田祐大

 北日本勢は新田祐大、渡邉一成のS班2人が香港で行われた世界選手権に出場。2人が組んだチームスプリントは7位。新田はケイリンで1回戦、敗者復活戦で敗退と満足のいく成績を残せなかった。両者ともにここが復帰戦だが、調整期間は十分にある。新田は一昨年の当地ダービーの覇者。思い出の地で再び輝く。山崎芳仁はグランドスラム達成へ、残すタイトルは日本選手権のみ。一次予選スタートで初日から勝負だ。ラインの力を頼りに勝ち上がる。新山響平はタイトルを狙えるだけの力をつけた。まずは2度目のG1優出を狙う。堅実な佐藤慎太郎が機動型を盛り立てる。

 近畿勢は村上義弘が今回も欠場。代わって稲垣裕之に大きな期待がかかる。今年に入って2度のビッグレースも含め、まだ1度も決勝を外していない。三谷竜生は全日本選抜で2度目のG1優出。ここに来て一段と強くなった印象だ。成長を続ける古性優作、復調気配の稲川翔の走りにも注目だ。

郡司浩平

郡司浩平

 南関勢は目覚ましい躍進ぶり。その中心を担っているのが郡司浩平だ。3月高松のウィナーズカップでビッグ初制覇。続く地元の川崎ナイター記念で優勝と勢いは止まらない。このまま一気に頂点まで駆け上がるかも。近藤隆司に、石井秀治、根田空史、山中秀将ら千葉の機動型も好調。中村浩士、渡邉晴智ら追い込み陣もしっかりしており、他地区と互角に渡り合える。

 中川誠一郎は昨年5月の静岡ダービーでタイトルホルダーの仲間入り。今年は2月奈良記念の落車で鎖骨を骨折したが、3月ウィナーズカップで復帰。2戦目の川崎ナイター記念では決勝に進出するなど順調に回復している。昨年大会の再現へ全力投球だ。園田匠や大塚健一郎も決め脚は相変わらず冴えている。

 中四国勢も軽視できない。原田研太朗はウィナーズカップで久々のビッグ優出。高知記念では準Vと調子は上向き。自慢の機動力で攻める。岩津裕介は展開不問で突っ込めるデキに仕上げて臨めれば。

出場予定選手

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