松井宏が個の戦いを制す
次代の競輪界を担う111期と113期の精鋭による頂上決戦は、ライン戦とは対局の個の争いとなりそう。展開は読みにくいが、松井宏佑が本命には最も相応しい。ナショナルチームの強化指定選手Aの一員となり、ワールドカップ第一戦のケイリンでは銅メダルを獲得した松井は充実一途。12月別府では狙いすました2角まくりで113期勢2人目の記念覇者となった。強烈ダッシュに、トップスピードの高さはすでにグランプリ選手級。まだ攻め方の単調さはあるが、好機に飛び出せば他を圧倒できる。
先輩期の111期勢はラストチャンスだけに、簡単に勝ちは譲れない。最も怖いのは松本貴治だ。こちらも近況は良好で、親王牌での3連対をはじめG戦でも結果を出している。中四国で宮本隼輔との連係があるかは流動的も、自力でも問題は仕掛けのタイミングだけ。快速を発揮しよう。野口裕史も台風の目となるか。まだS級で優勝がないようにモロさがある反面、自分の先行ペースに持ち込むと破格のパワーを見せる。南関同士の松井と別で単騎になっても、走りを変えず結果を追求する。一方、昨年準Vの南潤は末が甘くスランプ状態。ここまでに立て直せるか。
113期勢では松井と並び実績上位の宮本は競輪祭で連日大敗続きと乱調気味。単騎で冷静に立ち回ってVを飾った7月大垣記念のような動きが出来れば好勝負必至だが…。河合佑弥が地元での大一番に気合満点。埼京同士で積極先行で売り出す森田優弥もいるが、悔いを残さないように自力勝負にこだわるか。10月京王閣記念3着の時のように、声援を力に変えて激走する。