125期トップを切って栗山和樹が特別昇班 ~福井競輪場~

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栗山和樹
先行、まくりを適宜に使い分け、負けなしで2班へ

 8月2日に開催最終日が行われた福井FIIの第11レース・チャレンジ決勝に出走した栗山和樹(岐阜・125期)が、鮮やかな中団まくりを決めて優勝を飾った。この優勝で栗山は、7月大垣FII、奈良FIIモーニングに続き3場所連続での完全優勝を達成し8月3日付けでA級2班への特別昇班を達成した。

 「今回で特昇を決めないと後々難しくなるのでしたいです。調子も変わらず、練習も普通にしてきました」と話して臨んだ福井もプレッシャーを感じさせず順調に白星を重ねて決勝へ。予選は飛び付きを警戒して外コースを踏んでのカマシでライン決着、準決も後攻めとなって今度は別線に番手を奪われたが、「後ろに(別線に)入られたのは分かったので、最後に踏み直せるようにペースに入れて」と後続に1車身以上の差を付けての完勝だった。決勝は単騎戦。「単騎は別に嫌いじゃない。好き勝手に走れるのでやりやすい面も。位置取りをしっかりしてポイントを逃さずに勝てるようにしたい」。まさにその通りの走りだった。邊見祐太(新潟・119期)が率いる関東ラインが前受けからそのまま先制し、栗山は初手から中団に構える。その後位を同期のライバルで対抗人気を集めた中村龍吉(福島)と内を掬ってきた岡本翔(愛媛・123期)が激しく取り合う。邉見がペースを上げてバラけた隊列となる中、栗山は最終2コーナーから一気にまくる。スピードに乗って2センターでは邉見をまくり切った栗山に、番手を取り切った中村が激しく詰め寄ったが、こらえて栗山が押し切った。

 本格デビューから負けなしで、125期最初の特別昇班者となった栗山は在所3位で、卒業記念でも準Vと実戦を走りだす前から前評判の高かった一人だ。一度社会人を経験してから競輪選手を目指したので27歳とやや年はいってるが、高校、大学と自転車競技で活躍した実績がありルーキーシリーズでも完全優勝があったように素質の高さは疑いようがない。松岡篤哉(97期)が師匠で、山口拳矢(117期)、志田龍星(119期)らが練習仲間と周囲の環境にも恵まれている。1・2班戦でも快速を生かした冷静な立ち回りですぐに結果を出すことだろう。

権田浩一記者

2024年8月2日 16時30分

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