1・2班戦は混戦模様 ~松阪ミッドナイト~

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小畑勝広
不利な条件をパワーで跳ね返す
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村田瑞季
1カ月ぶりの実戦で初Vゲットだ!!

 8月30日から始まる松阪ミッドナイト。1・2班戦は、小畑勝広のヤングパワーが中心だ。昨年末に2班に特別昇班。今年はここまで優勝2回だが、コンスタントにV争いを演じている。当地は初だし、1班は中部、近畿の選手しかいないシリーズで、東の援軍は手薄だが、単騎戦も経験済みで苦にしない。不利な条件を跳ね除けるハイパワーで今期初Vを決めてみせるか。
 対照的に、近畿勢は戦力が充実している。北川大五郎やまくり健在の角令央奈を、高間悠平、堂村知哉の追い込み陣がサポートする。ラインの力で小畑に対抗する。北川、角で並ぶようなら、角を本命視してもいい。
 中部勢も、奥出良を先導役に、上田隼、三浦稔希らとVを狙える実力者がそろった。

 小畑は、昨年の関東地区プロのエリミネイションで優勝しているように地脚タイプ。競輪学校時代から先を見据えて先行基本の積極策に徹してきた姿勢が実り、1・2班戦で戦うようになってからも好成績が続いている。徹底先行を身上にしていて、過去2回の1・2班戦優勝はいずれも逃げ切り勝ち。出切ってしまえば強靭な踏み直しで後続を突き放すパワー駆けが魅力の選手だ。“ダッシュ戦になりやすい7車立ては好きじゃない”としていたが、そのウィークポイントも競走を重ねるに連れて克服しつつある。ミッドナイトに関しても特班を決めた昨年12月豊橋以来で、1・2班戦では初。1班には東の選手がいない偏ったあっせんのシリーズと条件は決して良くないが、直前の8月静岡の決勝で関東同士の菊池岳との連係はあえて選択せず、それぞれ単騎で戦った事がここに生きてきそう。

 今シリーズのチャレンジは軸になる117期生の実力が拮抗していることもあって混戦ムードだ。中では近畿ラインを率いる村田瑞季が僅かにリードしているか。高校、大学時代と中長距離種目で好成績を残した地脚タイプで、養成所の在所順位は20位。能力評価ではオールAを獲得した好素材だ。本格デビューしてまだ2戦しか消化していないが、7月広島モーニング224着、同月四日市ミッドナイト212着と上々の滑り出し。広島は町田太、四日市は山口拳と117期を代表する選手が相手で優勝は出来なかったが、“冷静に自分のレースは出来ていると思う”と真っ向勝負をして手応えをつかんでいる。京都の厳しい練習環境で着実に成長しており、1カ月ぶりの実戦ではさらにパワーアップした姿を披露しよう。
 一方、ラインの総合力なら小浦凪が率いる中部勢が一番。小浦は四日市の準決で村田に完敗しているが、直前の8月豊橋ミッドナイトを準V。僚友・山口拳の超快速まくりに付け切ったのは弾みになりそう。同じくともに前走は準Vの中村隆生、山田雄大も初Vへ流れは来ているし、中村泰輔も前走で初優参とレースに慣れてきた。

権田浩一記者

2020年8月29日 14時04分

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