スーパールーキーがS級初優勝 ~伊東温泉競輪場~

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山口拳矢
厳しい展開も力で打破。ポテンシャルの高さは計り知れない

 山口拳矢(岐阜・117期)がS級4場所目の11月伊東FIナイターで初優勝を3連勝で飾った。決勝戦は正攻法の位置が取れず、後方から上げていって赤板と同時に前に出る展開。だが、番手はマークの吉田敏洋(愛知・85期)と飛び付いてきた鈴木庸之(新潟・92期)でモツれる。そこを単騎の藤木裕(京都・89期)に叩かれ、番手に入り直したところを今度は鈴木にすくわれてしまう。外に浮かされながら山口は残り1周で反撃を開始。藤木を1センターでねじ伏せると、後は独走状態だった。

 「(決勝は)ライン3車だったので長さを生かそうと思ったけど、ちょっとゴチャついてしまって後ろに迷惑を掛けました。(3連勝ですが)3日間、情けない競走だった。最低限の結果は残せたかなと。まだまだ経験不足なので、1走1走しっかりと経験値にして、もっと上の舞台で戦えるように」

 S級ではまだ納得の走りを見せられていないようだが、前走の11月福井FIでも10秒6の上がりタイムを叩き出してバンクレコードを28年ぶりに塗り替えたばかり。走るたびに話題を集めるスーパールーキーの次走は24日からの広島記念。同期のライバルである町田太我(広島)とともに初のグレード戦登場とあって、どこまでやってくれるか期待が高まる。来年の競輪界を占う意味でも見逃せないシリーズとなりそうだ。

権田浩一記者

2020年12月8日 21時54分

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