ベストナイン出揃う ~岐阜競輪場~

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山口拳矢
準決勝で白星を挙げてポーズを決める山口選手
光るセンスと勝負度胸で意地を見せる

 9月20日(月)に第37回共同通信社杯の決勝戦が岐阜競輪場で行われる。今シリーズはS班の松浦悠士が初日に脱落する大波乱もあったが、決勝戦には5名のS級S班が勝ち上がり存在感を示す。決勝の並びは以下の通りに決定した。
 
 ⑧新山響平-③新田祐大-⑤守澤太志

 ⑦郡司浩平-④鈴木裕
 
 ⑨平原康多-⑥杉森輝大
 
 ①清水裕友
 
 ②山口拳矢

 地元の中部地区から唯一、勝ち上がってきた山口拳矢(岐阜・117期)は孤軍奮闘だ。2日目、3日目と10秒台の上がりタイムを並べて自信を深める。
 「連日、凄く緊張していますね。今日(準決)もヤバかったです(苦笑)。道中で動けなくて追い込みになってしまいました。でもレースは見えていましたし、脚自体の感覚は良い。アップの感じがだんだん良くなっているので決勝にピークを持ってこられそうですね。中部が自分一人になってしまったので、求められる結果は優勝だけだと思うのでしっかりと狙いたい。単騎戦は心細いですけど、気楽なので。いい面も悪い面もありますけど頑張りたい」
 
 現在の賞金ランキングは13位で、デビュー2年目とは思えぬスピード出世で快進撃を続けている。初のビッグ制覇の先には年末のグランプリ出場も視野に入ってくるだろう。
 「いまの段階ではまだ意識はしていないですけど、獲ったら意識しますね。正直、ここまで飛び飛びで来れるとは自分でも思っていなかったので。同期の町田(大我)君がGⅢを獲ってからそこを意識しなくなりましたね。その次っていうか、それがいい方向に向いていると思います。何年目までにグランプリに乗りたいって決めてはいないですけど、なるべく早く乗りたいとは思っています。サマーナイトは決勝に乗れましたけど、G1の決勝には乗れていなかったので、正直、このクラスの壁を感じていましたね。でもまた一つ壁を突破できたのでなんとか。地元ですし頑張りたいですね」
 
 函館で行われたサマーナイトフェスティバルでも今回と同様に単騎戦。新人とは思えぬ大胆なコース取りで優勝した松浦悠士に1/2車輪差まで詰め寄ってみせた抜群のセンスと勝負度胸には目を見張るものがある。サマーナイト決勝で「1着じゃないと意味がない」と口にした悔しさを地元で晴らすためにも、心と身体を整え、いざ本番を迎える。
 

細川和輝記者

2021年9月19日 19時49分

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