嘉永泰斗が記念初優勝 ~久留米競輪場~

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嘉永泰斗
賞金ボードを高々と掲げる
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目一杯ハンドルを投げる①番車の嘉永泰斗
地元・熊本の“希望”を背負ってV

 10月10日(日)に久留米競輪場で開設71周年記念熊本競輪『火の国杯争奪戦』GⅢin久留米の決勝戦が行われ、地元の嘉永泰斗(熊本・113期)が番手まくりを敢行して優勝。自身初となる記念制覇を成し遂げた。

 レースは九州勢が前受けからスタート。青板周回で後ろ攻めの松浦悠士が上昇して正攻法の北津留翼を押さえにかかるが、北津留は赤板を過ぎた所で突っ張る。北津留は打鐘からさらにペースを上げるとハイピッチで駆けて最終ホームを通過。番手の嘉永泰斗は車間を空けて別線の動向を注視すると中団で態勢を立て直してまくり返してきた松浦に合わせて最終バックで番手からまくり出て後続の追撃を振り切ってゴールした。

 「北津留さんと瓜生(崇智)さんのおかげです。次からは自分が前で先輩たちを引っ張りたい。地元は2人しか勝ち上がれなかったけど、(優勝を)獲れて良かった。(スタートは)前からが一番良いかなと。(北津留が)突っ張って誰も来ていなかったと思ったが、余裕がなくて(番手から出て)いってしまった。2コーナー過ぎから余裕がなくて、後ろの状況がわかなくて。ゴール前で誰かが落車した音は聞こえたが、必死に前へ踏んでいた。ゴールしてすぐは(優勝した)実感が湧かず、段々と湧いてきて、獲ったんだなと思った」と前と後ろの先輩に感謝しつつレースを振り返った。「瓜生さんは中学生のときからの憧れで、瓜生さんを追って選手になって一緒に走れて良かった。去年は(地元記念を)走れず悔しくて。113期(上田尭弥、上野優太、曽我圭佑が参戦)で自分だけ呼ばれなくて。今年は呼ばれたので、決勝に乗って良い勝負をしたいと思っていた。練習してきて良かった。初日は1レース1番車で緊張したが、人気に応えられて、そこで良いスタートダッシュを決められたのがここに繋がったのかなと。決勝には最低でも勝ち上がりたくて、勝ち上がれて優勝を獲れて言うことはない」と4日間を振り返って感無量のようだ。これからについては「今後はもっと練習して自分が前を回って九州の先輩方に恩返しをしたい。(3年後に熊本バンクが再開予定で)熊本が再開すれば、GI開催とかもあるだろうからそれまでにGIでも戦える力を付けておきたい」と最後に語ってくれた。

池端航一記者

2021年10月10日 17時58分

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