新田祐大が今年最終戦でV ~伊東温泉競輪場~

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新田祐大
今年最終戦で優勝し来年をみすえる
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ゴール前は深谷(左)新田(右)の一騎打ち
来年は脅威のS級1班

 伊東温泉競輪開設71周年記念「椿賞争奪戦(GIII)」は、12月19日に決勝戦が行われ、単騎の新田祐大が貫禄のまくりで優勝した。

 「今年はダメだなって自分で諦めているところがあったけど、苦しいことだけではないんだなっていうのを感じた。久々の優勝が単純にうれしいですね」と、昨年9月の青森記念以来の優勝を喜んだが、「目指していた部分はもっと上のステップだったので、あらためてもっと頑張らないとって思った」とすぐに気持ちを引き締めた。

 今年は東京五輪終了後に競輪に復帰。レースでは多彩な組み立てを見せた。そこで得たものは、新田自身で成長を感じている。「今開催は昨日が変なミス、初日は中途半端で、ここっていうところで自分の持ち味が出せないレースがあった。(今年は)勝ち上がりで自分の力を出せば勝てるのは勉強になった。自分を成長させる半年でした。今日だけでいうと上手なレースではないが、優勝というものは、来年以降に向けてプラスですね。自信をもって練習に取り組んで、レースでもガンガン攻めていくスタイルで来年をスタートしたい」

 「スタートはあそこ(一番前)か、一番後ろしかないと思っていて、なるべく前にいたいと。深谷がSを取らなかったのが想定外。深谷も2車だし、地元で勝ちたい気持ちは誰よりもあってレースに出たのかな。北津留が仕掛けていって飛んで、長島が踏んで、いくところまでいって僕には有利な展開になった。あとはバック過ぎに自分の持ち味を発揮するだけでした」とレースを振り返る。

 今開催が新田の今年最終戦。2015年のグランプリから履き続けてきた赤いパンツは今回で脱ぐことになった。「色っていう人や、重圧を感じるという人もいるが、自分はプライドがある。ナショナルチームは競輪を長く離れる機会が多いけど、ナショナルチームと赤パンのプライドを背負ってきた。SS級から離れてしまうが、トップ9人から勝ち取るレースを組み立てていって、赤パンツではないけど、10人目というか、恐怖を感じる選手になれるように頑張ってきたい」と、来年はSS班を脅かす存在となることを宣言した。

小山裕哉記者

2021年12月19日 18時25分

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