佐藤慎太郎が新鋭退治 ~平塚競輪場~

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佐藤慎太郎
巧みなブロックでS班の威厳を示した
強烈なブロックをお見舞い

 平塚競輪場を舞台に行われている『湘南ダービー』は4月8日(金)に2日目が終了した。どのレースも見どころ満載だったが、特に注目を集めたのは二次予選9R。119期のナンバーワンルーキー犬伏湧也(徳島・119期)対S級S班佐藤慎太郎(福島・78期)の構図で行われたこのレースは、佐藤に軍配が上がった。

 レースは、佐藤に任された櫻井祐太郎(宮城・117期)が犬伏を後方に追いやり赤板から風を切る展開。犬伏も打鍾過ぎ3コーナーから強引に巻き返す。師匠の阿竹智史が離れてしまうスピードで猛然と前団に迫りそのまま出切ってしまうかと思われたが、輪界のトップで戦い続ける佐藤がそれを許しはしなかった。犬伏が佐藤の横に並んだ最終1センターで強烈にブロック。お見事なまでに一発で仕留めてみせた。
 「(櫻井)祐太郎がよかったと思います。主導権を譲らないんだって気持ちが出ていた。それで犬伏も怯んだところがあると思う。(櫻井と犬伏は)やっぱり点数差があるからどうなるかなって思っていた。今後が楽しみですよね。トップスピードが低いけど長く踏める祐太郎と、犬伏みたいにバンって踏める選手とじゃ、圧倒的にこっちが不利ですから」
 まずはラインの先頭でレースを作った櫻井を称えたが「でも、相当タレてるよ。俺が残してやったんだから」と慎太郎節もさく裂。
 自力が駆けて、番手がまくりを止め、3番手が内を締める。それぞれがラインの役割を果たして新鋭を退けた。
 「(櫻井が)気持ちさえ入ったレースをしてくれれば、こっちもやりようがある。犬伏がどんだけ強いか分からなかったから、ガッチリ止めないととは思っていたよ。でも、やっぱりいいスピードで来たからね」
 共同会見では例によって終始上機嫌。「もし負けたら保健所に電話しようと思ってたよ。平塚に狂”犬”がいるってね」。最後は記者陣から爆笑をかっさらって、会見場を後にした。

熊谷洋祐記者

2022年4月8日 19時34分

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