脇本雄太が昨年に続き4連勝で大会連覇 ~向日町競輪場~

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脇本雄太
優勝カップを手に写真撮影に応じる脇本選手
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外を迫る稲川選手を3/4車身差で振り切りゴール線を通過
今年6月の松戸G3ナイター以来となる自身11回目のG3制覇を達成

 9月27日(火)に向日町競輪場で行われた開設72周年記念『平安賞』の決勝戦は絶対的な一番人気を背負っていた脇本雄太(福井・94期)が打鐘から一気の巻き返しで別線を圧倒。連係実績豊富な稲川翔とワンツーを決めて71周年大会に続き、完全優勝で大会連覇を達成した。
 
 「あまり予想していなかった形でした」。連日、正攻法からレースを組み立てていた脇本であったが、決勝戦の号砲と共に飛び出したのは清水裕友。中団には坂井洋-成田和也-小原大樹が構え、近畿勢は後ろ攻めに。中団に構えた坂井が赤板周回手前から車間を空けて脇本雄太をけん制。正攻法に構えていた清水裕友が誘導員を降ろしてそのまま先行態勢に入るかと思われたが、「ああなったら坂井君が行ってくれるのを待つか、坂井君が躊躇するようなら僕が行くしかないと思った」と脇本が2コーナーの下りを使って一気にスパート。慌てて踏み込む清水を早々叩いて主導権を握ると番手の稲川と二人旅。後方に置かれた坂井はもちろん、叩かれて3番手に入った清水も車間を詰めることはできず、直線で外を踏み込む稲川を3/4車身差で振り切った。
 「これまでに稲川さんとの信頼関係がありますし、稲川さんなら何とかしてくれると思ったので。稲川さんもワンツーを決めたいっていう意識があったと思うので」。これまでに築き上げてきた稲川との信頼関係が、万全とは言えない脇本を突き動かした。「脚はともかく、気持ちの面ではいい方向につながったと思います。ようやく近畿ラインでワンツーを決めることができたので。一つ収穫を得たのかなって思っています」。初日特選では成田和也とワンツーを決めているが、2次予選では稲垣裕之、準決勝は高久保雄介と決めることができなかった悔しさを決勝戦で晴らした。

 「僕の中で次のG1は競輪祭なので。そこで優勝できるように仕上げていきたいと思っているので。共同からの疲れもありますし、一回休養を入れてから仕上げていけるように」。
 共同通信社杯の2日目に連勝は途切れてしまったが、再び連勝街道を歩み始めた脇本。来月の13日から行われる松山G3ナイターに出場予定。競輪祭を見据えて調整してくるはずで、今シリーズよりも仕上がった状態でファンの前に姿を現してくれるだろう。

 

細川和輝記者

2022年9月27日 18時03分

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