脇本雄太が4度目の挑戦でグランプリ初制覇 ~平塚競輪場~

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脇本雄太
表彰式で賞金ボードを掲げる脇本選手
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古性選手を1/4車輪差で振り切った脇本選手がゴール線に飛び込む
史上初となる年間獲得賞金額が3億円を超えて初の賞金王に

 12月30日(金)に平塚競輪場で行われた『KEIRINグランプリ2022』は今回が4度目のグランプリ挑戦となっていた脇本雄太(94期・福井)が初制覇。4車で結束した北日本ラインをまとめてのみ込み、信頼関係を築き上げてきた古性優作と近畿でワンツー決着。史上初となる年間獲得賞金が3億584万2300円となり、初の賞金王にも輝いた。
 北日本勢が前受けを選択し、脇本雄太は初手で8番手に構える。残り5周のホームで松浦悠士が不気味に上昇して新田祐大の外で併走する形で止まる。一旦3番手に下げた新田が残り2周で追い上げて番手を奪い返すと、新山響平が合わせて踏み込みそのまま先行態勢に。打鐘過ぎ3コーナーから巻き返しを狙った脇本雄太がグングンと加速していき、最終2コーナーから番手まくりを放つ新田を乗り越えると、番手から詰め寄る古性優作を1/4車輪振り切ってゴール線を駆け抜けた。
 
 【脇本 雄太(1着)】
「北日本4車の結束と、実質2分戦だったので優しい展開にはならないと思ったので。それを制することができて本当に良かった。自分の中でオリンピックが終わって、日本の競輪でグランプリを獲ることを目標にやってきて一年越しですけど達成できて良かった。(レースでの戦い方は)本当は北日本のすぐ後ろが取りたかったんですけど、単騎勢もいたので。気持ちを切り替えて8番手から攻めていこうと考えました。最初のコーナー入口は伸びていく感じだったんですけど、郡司君と(仕掛けが)被るんじゃないかって。新田さんの番手まくりを乗り越えられるかなって思っていましたけど、乗り切れて良かったです。(優勝は)ハンドルを投げる瞬間までわからなかったです。ダービーに近い展開と状態で走れたのかなって思います」
 【古性 優作(2着)】
「(脇本は)昨日の夕方の(練習の)タイムがやばかったんで。(直前に一緒に岸和田で行った)合宿の時とは別人でしたね。フェイントをかけられた。今までで一番強かったんじゃないですかね。もう脇本さんが(新田を乗り越えて先頭に)出切った時点で自分も出し切っていましたね。とにかく脇本さんが強かった。本当に頼もしかった。北日本ラインが長くて強かったんですけど。村上(義弘)さんが2023年、安心できるレースがしたかったんで。今年はお互いに2個、2個(タイトルを)獲って、最後も(近畿で)取れたんで。近畿の年だったと思うんで。来年もそうできるように」
【郡司 浩平(3着)】
「(スタートで)新山君が取りに行ったので、自分は内枠でしたしその後ろからって感じでした。道中の松浦さんの動きはさすがだなって。僕だったらできなかったと思うんで。たぶん新山君も松浦さんの動きがあったので、ハイペースになったのかなって。(脇本が)あそこでくるかっていうタイミングできたので。自分も仕掛けたかったんですけど、単騎でしたしまだ早いかなっていうのもあって。その後ろをって見たんですけど古性君も隙がない選手なので、そこに飛び付くっていう判断もちょっと。最後は苦し紛れに外を踏みましたけど、スンナリの古性君が差せていないんで。力の差を感じました。結果を残したかったですけど、やっぱり自分一人の力では倒すことができなかったので。南関全員で底上げをしていきたい」 

細川和輝記者

2022年12月30日 18時39分

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