東口善朋が『スタールビー賞』を制す ~岐阜競輪場~

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東口善朋
表彰式でポーズを決める東口善朋
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直線で外を鋭く伸びてゴール線へ一番乗り
結束力を示した近畿ラインが強敵撃破に成功

 2月10日(土)に岐阜競輪場で行われた『第39回全日本選抜競輪』のシリーズ2日目は『スタールビー賞』をメインに行われた。今年からS班に返り咲いた深谷知広や清水裕友、単騎ではあるがスピード抜群の新田祐大らもいたが、4車で結束した近畿ラインが意地を見せた。
 
 清水裕友-山田英明が正攻法に構え、中団に位置を取った稲川翔は後ろ攻めから押さえてきた深谷知広ラインを見送り、打鐘から腹を決めて巻き返しを狙う。先頭の稲川が深谷に突っ張られてしまうと、番手の南修二は松谷秀幸せの後ろに切り替える。最終ホームから単騎の新田祐大が大まくりを放って後続を引き離しにかったが、最終2コーナーから車を外に持ち出した南が追い掛け気味にまくり上げる。最終4コーナーで南が新田に並ぶと、近畿ライン3番手回りだった東口善朋が直線でシャープに抜け出した。
 
 「(近畿4人で結束して)それぞれの色を出していこうっていうことでした。最終ホームでは(南は稲川)翔を入れる形を取ってましたけど。翔ももう行ってくれっていう(気配が)出ていて、(南)修二がすかさず新田(祐大)にスイッチして、シビれる走りをしてくれた。(村上)博幸もいたし、お互いのコースをと思って外をいきました」
 
 近畿ラインの先頭を任された稲川はレース後に「話にならなかった」と肩を落としたが、深谷を相手に先行勝負を挑み、脚を使わせたことは言うまでもない。そこから南が「新田君が仕掛けていなくても自分で行くつもりでした」と車を外に持ち出して仕掛けたことで、東口にチャンスが生まれた。S班が相手でも、個々の力では敵わないかもしれない相手にも臆することなく強い気持ちで挑んだ〝近畿の誇り〟がゴールへとつながった。
 
 シリーズも佳境の3日目を迎え、11日(日)は実力者がひしめく準決勝をメインに行われる。レベルの高いハイスピードバトルになりそうだが、それぞれが熱い想いを胸に決勝進出を目指している。

細川和輝記者

2024年2月10日 18時59分

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