平原康多が第78回日本選手権競輪を制す ~いわき平競輪場~

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平原康多
賞金ボードを掲げてポーズを決める
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直線外を迫る岩本を3/4車身差で振り切ってゴール線を通過
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ウィニングランを終え仲間に祝福されて宙を舞う
『20年以上やってきて絶好調でも勝つことができなかった大会』

 5月5日(日)にいわき平競輪場で行われた第78回日本選手権競輪の決勝は平原康多(87期・埼玉)が吉田拓矢の仕掛けに乗って突き抜けて、嬉しい大会初制覇を達成。支えてくれた家族やファン、仲間たちへの感謝の想いが共同インタビューであふれ出た。

 レースは号砲とともに武藤龍生が一番に飛び出して、吉田拓矢-平原康多-武藤が正攻法に構える。4番手からは古性優作、清水裕友、山口拳矢と単騎の3名の順番になり、小林泰正-諸橋愛の上越勢が7番手。単騎の岩本俊介が最後方からレースを進めた。小林が青板のバックで上昇すると、古性が中団から合わせて出て誘導を降ろす。小林が先頭に立ち、古性、清水、山口の単騎3名が上越勢を追走。吉田は6番手の位置まで車を下げると、最終ホーム前から一気のスパート。小林を最終2コーナー付近でのみ込みライン3車できれいに出切る。吉田をマークしていた
平原が最終4コーナーから絶好の展開を生かして抜け出した。

平原 康多(1着)】
「本当に20年以上やってきて、どんなに絶好調でも勝つことができなかった大会だったので。まさか大ケガから復調途上っていう段階で戦って優勝することができたのは本当に、家族の支えだったり、ファンの支えだったり。練習仲間の支えだったり、今回一緒に戦ってくれ仲間の支えに尽きます。信じられない気持ちでゴール後回ってて、龍生が声をかけてくれて現実に戻ったような感じでしたね。もう拓矢が一番強いって信じていたので、どんな状況で、どの位置に引いても力でねじ伏せてくれると思っていました。赤板からジャンあたりの単騎の人の動きを拓矢がどうするのか見ていて、ガシャガシャやっていたんで、どこで引くのかっていうのを待っていた感じですけど、もう一回踏める態勢に入ればどっからでもいっちゃうなって思っていました。(3人で出切ってからは)もうあそこをまくってこれる人っていうのはちょっといないだろうなっていうスピードだったので。あとはもうゴール前勝負で拓矢のタレ具合とか伸び具合を判断しながら自分が踏んだ感じですね。車間を詰めながら。あの距離なら拓矢も押し切れる距離だと思ったので、最後は龍生と3人の勝負だなって感じていました。脇本(雄太)がでてきて、競輪界がスピード競輪になって。それを何年も追いかけてきたんですけど。それで体を壊した部分もあるし、落車でぶっ壊した部分もあるし。そういうのを含めてもともとの自分を取り戻せた一年だったのかなっていう風に今は感じていますね。(これで全冠制覇まで残りオールスター競輪一つとなったが)自分の中では本当に日本選手権を獲るっていうのが一番の夢だったので。いまはグランドスラムがどうこうっていうのは考えられないですね。去年、左足が股関節から壊れてしまったので、脚力がもう少し戻れば、もう少し戦えるんじゃないかなって思っています」

細川和輝記者

2024年5月5日 18時20分

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