現状を見つめて次なるビジョンを描く石丸寛之 ~広島競輪場~

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石丸寛之
自転車を整備しながら取材に応じる
追い込みに転身して再浮上を誓う

 広島記念に出走中の石丸寛之(岡山・76期)が現状打破へ苦渋の決断を下した。デビューしてから24年間〝自力〟にこだわり戦ってきた男がその看板を下ろす。初日の7Rでは北日本の坂本周輝-守澤太志の後ろで3番手回り。2日目は久米康平-坂田章の3番手を固めて、追い込み転身をアピールしている。
 「今の制度に変わって自分の自力には限界がありますね。誘導が早くなってレース展開も早くなった。どうしても今の制度は若くて長い距離を踏める先行屋が有利。自分みたいにまくり一本では厳しい。でもこのままズルズルとはいきたくない。競輪はライン戦なので自分が動くと言えば、後ろに付く選手にも迷惑が掛かってしまう。ガールズケイリンみたいにみんな単騎ならまた違いますけど。周りはもっと早く追い込みになった方が良かっただろうって思う人もいると思うんでけど、色々考えてこのタイミングで。まずは追走技術を磨くところから。離れていては話にならない。自力には自力の、番手、3番手にはまた違った難しさがありますから。同期の香川(雄介)や桑原(大志)みたいにバシッと止められる追い込みになれれば格好いいですけど、自分がこれから身に着けるのは簡単じゃないのは分かっている。自分が自力で何十年やってきたように彼らも追い込みとして何十年戦ってきているわけで。理想は(渡部)哲男ですね。派手さはなくても追走も綺麗だし、戦う時は戦うって男。自分もそうなれるように。まずはコツコツ点数を上げていきたい」

細川和輝記者

2019年12月13日 14時59分

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