鈴木庸之が291日ぶりに復帰 ~大宮競輪F1関東カップ~

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復帰戦を終え取材に応える
寝たきり生活を乗り越えて

 12月16日から行われている大宮競輪F1で鈴木庸之(新潟・92期)が腰椎ヘルニアによる欠場から291日ぶりに復帰した。突然の長期欠場をこう振り返る。
 「2月の開催が終わってからぎっくり腰になって、それが悪化して4月にヘルニアが出てしまった。5月に手術したんですけど、その傷口が固まってしまった。ずっと腰がつった様な感じになって、歩くこともできなかったし寝たきりでした。24時間中22時間は布団の上にいました。精神的にもつらかったですね。何よりも子供の相手が出来ないことがつらかった。僕が寝ている隣に机を持ってこさせて勉強を教えるとかそんなことしかできない。病院に行くにも嫁に車を運転してもらって、病院では車いすを押してもらって。もう復帰は無理だろうと思っていました」
 それでも9月に歩けるほどに回復すると、10月にはさっそく練習を再開。「走るのは楽しい」と自転車に乗る喜びを噛みしめた。
 復帰戦は伊早坂駿一(茨城・105期)の番手回りだったが、3コーナーから大きく車間が空いてしまい4着と悔しい結果に。
 「すみませんでした。(お客様に)ご迷惑をおかけしました。伊早坂君はもっとタレるんじゃないかと思って車間を切ったけど、そのタイミングでグングン踏み直されてしまった。やっぱり感覚がまだまだです。でも、それは走っていけば戻ってくると思うし、実戦を走って戻していくしかないので」
 復帰戦は反省に終始したが、欠場前はG戦線を賑わせていた機動型の一人。完調はまだ先かもしれないが、関東に頼もしい男が返ってきた。

熊谷洋祐記者

2019年12月16日 18時31分

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