競輪一家の山口聖矢が特別昇班 ~豊橋競輪場~

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山口聖矢
父譲りの勝負根性と“ハンドル投げ”でV
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山口幸二
聖矢の父で輝かしい実績を誇る山口幸二氏の現役時代(12年小倉にて)
115期の激しい対決を制した

 山口聖矢(115期・岐阜)が12月20日(金)から行われていた豊橋FⅡシリーズで特別昇班に成功した。
11月富山FⅡ(27日-29日)、12月小松島FⅡ(6日-8日)、今回リーチのかかった豊橋FⅡシリーズで3連続で完全優勝を飾った。

 豊橋決勝では、齋木翔多(115期・静岡)が正攻法から突っ張る古賀勝大(115期・和歌山)を打鐘で叩きに出る。赤石聡(69期・群馬)は齋木の踏み出しに遅れて、ホームストレッチ過ぎには古賀が番手にハマる。最終バックストレッチでは、再び古賀が齋木を果敢にまくり出ると併走状態での激しい踏み合いに。中団待機から最終2コーナーで仕掛けていた山口が前団の併走を外々乗り越えてまくり切るが、後方から山口を追いかけ気味にまくった田上晃也(115期・岡山)が一旦は外から抜き去った。だが、ゴール手前の最後の最後で、山口がハンドルを投げ返して8分の1車輪差で優勝をもぎとった。

 山口は父が元競輪選手で名解説者の幸二氏(62期・2回のグランプリ覇者、98年オールスターG1の完全優勝)。祖父・啓氏(7期)も元競輪選手で競輪一家に生まれて育った。
デビュー当時は逃げても末脚が甘い印象もあったが、組み立てのうまさや、瞬発力の良さには目を引いた。近況は「1周は逃げても粘れるように」を目標に掲げて練習した成果で航続距離も伸ばしていた。今回の“ハンドル投げ”で初リーチのチャンスをしっかりとモノにして、19年をいい形で締め括った。勝負強さは父譲りであることが明らかとなり、今後の大舞台での活躍が嘱望される。

 3連続完全優勝での特別昇班は、今野有樹(115期・愛媛)が川崎競輪場で(12月11日)決めて以来となる。
 豊橋最終日22日の5レース結果はこちら→https://www.yen-joy.net/kaisai/race/result/detail?b=45&s=20191220&ym=201912&d=20191222&r=5
 

久保ひとみ記者

2019年12月22日 17時50分

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