平原康多を先頭に関東一枚岩!! ~豊橋競輪場~

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検車場で想いを語る平原選手(左)と諸橋選手(右)
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木暮安由
今がまさに〝変化の時〟と心に決めた
地区の結束力を強固に

 5月30日(土)から豊橋競輪場で幕を開けた全プロ記念競輪。初日の優秀戦を突破した9名によってスーパープロピストレーサー賞が31日(日)に行われる。

 関東からは平原康多(87期・埼玉)、諸橋愛(79期・新潟)、木暮安由(92期・群馬)の3名が勝ち上がった。諸橋と木暮のこれまでの関係性を考えると2対1に分かれるか平原の番手で両者が競り合うのか…。各々が話し合い、色々な想いが錯そうするピリついた検車場を一気に明るくしたのは平原だった。
 
 「3人でまとまります」。 
 
 この一言を皮切りに溢れる想いが平原の口を突く。
 
 「これも競輪界の奇跡のひとつでしょう(笑)木暮が諸橋さんの後ろを回ることに意味があると思うし、関東のみんなも見ていると思う。結果的にどういう形で終われるかはわからないですけど、自分もこうやって並ぶ以上、並んだ意味のあるレースをしないと。関東も若くて強い子がでてきますから。自分たちがしっかりとお手本にならないと。今の2人(清水と松浦)も強いですけど、関東にも良い時代はありましたから。そこへ戻れるように」
 
 番手を回る諸橋が平原に伝えた言葉には確固たる信念と愛があった。
 
 「木暮には時が立ち過ぎてるよって言ったんだよ、って。俺はずっとこのスタイルでやってきたからって。競りになるなら仕方ないし、それでも主張するって。でも康多が気を回してお節介おじさんみたいになっていることもわかってるから」
 
 ここ十年近くも諸橋と決してラインを組むことのなかった木暮安由が3番手回りを決めた心境に迫った。

 「今が変化の時なのかなって。自分も変わっていかないと。今まで自分なりに色々と考えてやってきたけど、結果的にタイトルは取れなかった。このままじゃダメだって。武田(豊樹)さんとも競った時がありましたけど、お互いに着外になったし、そのあと何も変わらなかった。今までやってみてわかったこともあるし、やっぱりラインは大事だと思うんで。自分のわがままだけじゃなくてラインを大切にって。7車なら単騎でいいですけど、今の競輪は9車ですからね」

 今年のビッグ戦線をリードしているのは間違いなく清水裕友と松浦悠士のS班コンビ。両者の活躍に影響を受けてさらに勢いづく中四国勢を止めようと、平原が中心となり関東地区を一つにまとめ上げる。

細川和輝記者

2020年5月30日 20時53分

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